「依然としてMLB最大の犯罪」野球賭博で5選手処分「すべてを失った」パドレス内野手のマルカノは永久追放処分が決定
MLB機構は現地時間6月4日(日本時間5日)、規定違反となっている野球賭博を行った5選手の処分を発表した。パドレスの内野手トゥクピタ・マルカノは永久追放処分となり、その他の4選手には1年間の出場停止処分が下された。 【動画】大谷翔平のバットが空を切る!162キロの剛腕が唸りを上げた 昨季パイレーツに所属していたマルカノは、昨年7月に右膝の靱帯損傷でIL入りしたあと、同11月にウエーバー公示され、パドレスに移籍。現在はリハビリ中で今季はまだ出場していなかった。 米メディア『Sports Illustrated』のステファニー・アプスタイン記者は「野球賭博は依然としてMLB最大の犯罪」というタイトルの記事を配信している。 それによると、マルカノは15万ドル(約2325万円)以上を野球に賭け、1989年のピート・ローズ以来となる野球界からの永久追放処分が決定したという。 他の4選手の賭け額について記事では「フィリーズのマイナーリーグ内野手ホセ・ロドリゲスは749.09ドル、パドレスのマイナーリーグ左腕ジェイ・グルームは453.74ドル、ダイヤモンドバックスのリリーフ投手アンドリュー・サールフランクは445.87ドル、アスレチックスリリーフ投手マイケル・ケリーは99.22ドルを賭けた」と、伝えている。 この事実を踏まえ「メジャーリーグのルールでやり直しが認められていないのはひとつだけだ。麻薬を使ったり、窃盗を犯したり、誰かを殴ったりしても、スポーツに復帰する方法はある」としたが、野球賭博を行った場合は「もう終わりだ」と記している。 また、同記者は「人間が人類に対して犯す罪には、もっとひどいものがある。スポーツに対してはこれ以上悪い犯罪はない。この事業(スポーツ)全体は、試合が正当なものであるという大衆の信念の上に成り立っている」とし、「試合結果に関わる人々が勝利以外の目的を持っているかもしれないという考えは、スポーツの誠実さを損ねる」と、強調している。 MLBはマルカノとロドリゲスの純損益を公表していないが、マルカノは野球の賭け金の95.7%を失い、グルームは433.54ドル、ザールフランクは274.44ドルを失った。ケリーは28.30ドルを獲得したという。ユニフォームを着る身でありながら、「野球」を裏切った5選手は「すべてを失った」といえる。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]