最強投手陣はルックスも抜群!優勝候補筆頭、オリックス成功の理由をブルペンに見た!──堤伸輔の宮崎キャンプ訪問記
プロ野球・オリックスが春季キャンプを行う宮崎を編集者・コメンテーターの堤伸輔が訪問。 【写真を見る】山下舜平大、宮城大弥ほか、最高投手陣のブルペンに潜入!(全11枚)
“山脈”を目当てに押し寄せる女性ファンたち
宮崎に行ったら、凄いことになっていた。 2月の宮崎は、ブーゲンビリアならぬキャンプの花盛りだ。日韓のプロ野球8球団とサッカーJリーグの15チームが、県内のそこかしこでキャンプを張っている。泊まりがけでキャンプ訪問をするとなると、ホテル確保もひと苦労だ。 私の目当ては、宮崎市の清武総合運動公園に陣取るオリックス・バファローズ。昨季、パ・リーグ3連覇を成し遂げ、今年は10年目となる宮崎キャンプで4連覇と2年ぶりの日本一奪還を目指す。本拠地の大阪・京セラドームや関東遠征での試合を去年はかなり観戦したので、今年はキャンプからと意気込み、2月前半の3連休に現地へ飛んだ。 オリックス・ブルーウェーブ時代、宮古島キャンプにも訪れたことがある。メジャーリーグに行く前のイチロー選手や田口壮選手(現・オリックスコーチ)ら人気選手が所属していたが、訪れる野球ファンはあまり多くなかった。宮崎にキャンプ地を移してからも、同じ県内でキャンプする読売ジャイアンツや福岡ソフトバンクホークスに比べると、見に来るファンの数では差をつけられていた──はずだった。 「こんな光景は、信じられません」と、何人ものチームスタッフが異口同音に語るのが、いまのオリックス・キャンプだ。3連覇という“強いチーム”の吸引力に加え、スマートな容姿でも評判の若さあふれる選手たちが、「オリ姫」と呼ばれる若い女性ファンたちを大勢招き寄せている。もちろん、関西からカーフェリーで、九州各地からマイカーで、そして首都圏からも飛行機とレンタカーやキャンプ地周遊バスで、家族づれも多数やってくる。3連休の真ん中の2月11日、まだ紅白戦も始まっていないのにオリックスは約3万人の観客を集め、巨人やソフトバンクの来場者数を上回った。 去年までの数年間は、コロナ禍で、ファンと選手たちの交流もままならなかった。顔を合わせながらサインをもらえるのは抽選に当たった人たちだけという具合だったが、今年は誰でもOKになった。メイン球場のSOKKENスタジアム、サブグラウンド、室内練習場、そしてブルペン(室内投球練習場)を選手たちが行き来する動線にはコーンが並べられているが、ファンたちはその動線に沿って、実に行儀よく、辛抱強く、選手を待っている。そこへ、クローザーの平野佳寿が球場入りし、快くサインに応じる。差し出される色紙やユニフォームにペンを走らせるのはベテランだけではなく、若手選手、そして背番号3ケタの育成選手たちも同様だ。みんながファンサービス精神に富んでいる。 ここ数年、なかでも人気なのが「バファローズ山脈」だ。山脈、わかりますか? 投手陣には姓に「山」のつく、K-POPのアイドルかと見まがうような凛々しい投手たちが多く、女性ファン拡大に大きく貢献してきた。山本由伸、山﨑福也、山岡泰輔、山﨑颯一郎、山下舜平大らだ。しかし、今季はそこから2人が抜けた。由伸はご存じのようにロサンゼルス・ドジャースへ、福也は国内FAで日本ハム・ファイターズへ移籍した。 さあ、ここから“今季の野球の話”だ。山本は3年連続パ・リーグ最多勝の大黒柱、そして、福也も昨季初めて2ケタ勝利の11勝。通常6人前後で回す先発投手陣から2ケタ勝利投手が2人も抜けたのだから(昨季の2ケタ勝利は宮城大弥を含め3人)、その“穴”をどう埋めるのかは大きな課題である。
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