藤井隆インタビュー「機嫌よくいるために、快適な場所をつくる」
大切なのはコンフォタブルでいること
──藤井さんのストレス対処法を知りたいです。 「そもそも僕はあまり繊細なタイプではないので、心にダメージを受けることが少ないんですよ。昔はがっつり厳しいお叱りを受けたこともあったと思うんですけど、そのときもまったく気にしていなくて。『お前、歯ごたえあるな』って逆に褒められたぐらいです。マネージャーさんや近しい人達が落ち込んでいるんじゃないかと心配して電話をくれたときには、もうすっかり寝ていたなんてこともありました。ただ、今はどんな現場でも自分が快適に過ごせるように心がけていますね」 ──快適さは大事ですね。 「これはNumero読者の皆さんも大好きなワイ・オー・ユーことYOUさんを見ていて学んだことでもあるんです。YOUさんから『自分が快適でいないと人になんて優しくなれない』ということを教わってから、無理して我慢すること自体が減った気がします。職場とかもそうだと思うんですけど、世の中には合わない人もいますよね。それはお互いさまなわけで、そこをできるだけ快適な場所にするように意識しています。たとえば機嫌よくいるためにお互いを優しく思いやるとか、そういったことはしていきたいですね」 ──舞台は感情をたくさん使うと思いますが、ニュートラルな自分に戻るためにやっていることはありますか? 「リセットとかもあまり興味がないので意識はしていないんですけど、メイクや衣装が役のスイッチになっているところはあると思います。それを脱いだら全部忘れるので、切り替えはそれでできているのかもしれません。お風呂に入ったらすぐに眠れるし」 ──嫌なことは引きずらないほうですか? 「何かあるとすぐ顔に出てしまうんです。だから、ありえない事態が起きたらその場で『はぁ?』と顔に出しつつ、家に帰ってお風呂に入って潜って(お湯の中に潜るのがとても好き)寝たら、結構ケロッとしていますね。もちろん解決しないこともありますけど、近しい人や信用している人に話して、その人達がわかってくれたらもういいかという気持ちになることが多いです。このあっさりとした性格は短所でもあり長所でもある部分だと思います。今はありがたいことに、嫌だなと思うことよりも『ご機嫌でいられるチャンス』のほうが多いです。ちょっと楽屋に好きなものを置いてくださるとか、それだけでもうれしい気分になりますね」