暴落か急騰か、トレーダーは市場の極端に備える-テールリスク懸念
しかし、投資家は大災害については懸念しているもようで、ボラティリティーの急上昇に備えるポジションは増加している。CBOEボラティリティー指数(VIX)の1日平均コール取引量は第1四半期に前2四半期を上回った。ブルームバーグが集計したデータによると、VIXのコールオプションのコストはプットとの比較で過去5年で最高水準にある。
CBOEグローバル・マーケッツのマンディ・シュウ氏は「投資家は、バリュエーションや業績、あるいは調整を促すようなありふれたきっかけをそれほど気にしていない。それでも、ボラティリティーを大幅に上昇させる可能性のあるブラックスワンイベントに対する懸念は大きい」と説明した。
主なリスクは今年の米連邦準備制度の利下げタイミングと規模だ。「より高くより長く」の議論が今後の四半期にセンチメントを悪化させる恐れがある。また、株価指数をけん引してきた人工知能(AI)の花形が失速した場合の市場全体への影響も懸念材料だ。
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原題:Crash or Soar? Traders Are Preparing for Stock Market Extremes(抜粋)
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Carly Wanna, Natalia Kniazhevich