「“夜の街”控えて」小池都知事が緊急会見(全文1)命を守るため適切な行動を
今の時点で爆発的増加ではない
今の時点では、おそらく指数関数的な増加の兆候があるというところが分かっているのですけども、ここ1週間程度の東京都での感染者数の増加が爆発的な増加でないことを確認するために、この分析をリアルタイムで実施してきていますが、今の時点では指数関数的な増加の兆候はありますが、爆発的増加ではないと考えられます。 図の中に赤い文字で示していますけれども、今後1週間の7日間で、期待値としては88人の報告があると考えられ、その翌週には217人が期待される患者数であろうと考えられます。括弧の中にあるのが95%信頼区間の上限です。来週、今から数えて1週間の間に95%の信頼区間の上限値になる患者数は244人と推定され、その次の週の7日間で想定される95%上限区間の患者数が647人と。これらはいずれも国内発生例で予測される患者数です。これに加えて輸入感染者が加わるんですけど、それが図2になります。 2ページ目の図2をご覧いただければと思うんですけども、同じく発病日を横軸にして、輸入感染者の報告された数に関して観察値が黒丸、黒い曲線というのがこれまでのモデルの解を表しています。青の線と赤の線が1週後、2週後に発病日を横軸にするとこうなるというのを示しています。
東京都における孤発例を分析
多くの輸入感染者というのは減少傾向に入りつつあるように見えるのですけれども、この先もまだ日本に帰国される邦人の方がいらっしゃることが想定されます。今日を含んで今後7日間で期待される感染者数というのが35人、その翌週に新たに期待される患者数が輸入感染者だけで92人と。上限値がこの括弧にあるとおり、先ほど同様なんですけど、今週で157人、その翌週で459人というふうに想定されます。これらと国内発生例を足した数が実際に発病日付別で今後1週間ごとに想定される患者数ということになります。 それで、図3のほう、ご覧いただければと思います。東京都における孤発例の分析ということなんですけど、特に図3のタイトルにありますとおり、特定業種に関連することが疑われる事例に関して図を示しています。横軸が確定日ですね。東京都における孤発例と呼ばれるものなんですが、感染源が分からない患者さんに関して、確定日別での分析を実施しています。特に最近の話なんですけど、夜のまちといいますか、夜間から早朝にかけての接待飲食業の場での感染者が東京都で多発していることが明らかになりつつあります。それを受けまして、東京都内の保健所の積極的疫学調査データを厚生労働省のクラスター対策班で整理、分析させていただきました。 ここで、特定業種というものを風営法に従って、図の中の左側で、四角枠がある中で分類をしていますが、それに相当する特定業種の場で暴露したことが疑われる方が全部で38名これまでにいらっしゃいます。確定日を基にした流行曲線のうちの白い部分に相当するのが、特定業種の場で暴露されたことが疑われる方々なんですけども、だいたい最近の約30%が、最近2週間の30%の患者がそれに相当します。