5月家計調査、1世帯あたりの消費支出29万328円…前年同月比1・8%減
総務省が5日発表した5月の家計調査によると、1世帯(2人以上)あたりの消費支出は29万328円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1・8%減だった。マイナスは2か月ぶり。勤労者世帯の実収入は20か月ぶりに増加に転じたものの消費は伸びておらず、物価高に伴う節約志向が依然強いとみられる。
食料は3・1%減だった。キャベツやブロッコリーなどの野菜・海藻や、弁当を含む調理食品を中心に買い控えが出た。外食も1・9%減と、17か月ぶりに減少した。円安の影響で、外国パック旅行費も減少した。在宅勤務の減少で電気代や上下水道料などの支出も減った。一方、自動車メーカーの認証不正に伴う生産・出荷停止の影響で低迷していた自動車購入費は伸びた。
2人以上の世帯の半分以上を占める勤労者世帯の実収入は50万231円と、実質で3・0%増だった。プラスは20か月ぶり。収入のうち、税金や社会保険料などを除いた可処分所得も5・3%増で、20か月ぶりに増加した。ただ、勤労者世帯の消費支出は1・1%減だった。