巨人・戸郷翔征 次こそは“総ナメ”に/わがチームの“○○王”
武器を磨き、エース道をひた走る。戸郷翔征は2年ぶり2度目の“奪三振王”に輝いた。「2年ぶりに獲れたのは自信になりました。去年、獲れなかったのはフォークがあまりよくなかったから。今年は2年前のフォークに近くなってきた」と、スライダーと並ぶ勝負球の精度を取り戻したことがタイトル奪還の要因だと分析した。 【選手データ】戸郷翔征 プロフィール・通算成績 6年目の今季は自身初の開幕投手を務め、3年連続となる12勝(8敗)、防御率1.95をマーク。それを支えたのが要所での奪三振だ。意外にも今季登板26試合で2ケタ奪三振は一度もなかったが、シーズン通算では自己最多の156奪三振をマーク。「普通のアウトより(観客の)拍手が多い気がします。僕は普段から三振を取りたいタイプ。見逃し三振より空振り三振のほうが好き。気持ちいい」と、三振の魅力を語る。 若きエースが目指す先はまだまだ高いレベルだ。「アワード(年間表彰式)は奪三振でしか出たことがないので、来年は必ずほかのタイトルを獲りたい。由伸(山本由伸)さんが投手タイトルを総ナメにしていたので、それもやってみたい」。昨年、オリックスで防御率1.21、勝率.727、16勝、169奪三振で史上初の3年連続「投手4冠」を達成したドジャース・山本を引き合いに出し、圧倒的な成績を見据えている。 チームのリーグ2連覇へ――。菅野智之がMLBに挑戦する来季、新たなエースにかかる期待は大きい。武器の奪三振だけでなく、すべての数字で“王”になる。 写真=BBM
週刊ベースボール