<速報>イチロー、2安打でローズの歴代最多安打記録を抜く!
マーリンズのイチロー(42)は15日(日本時間16日)、敵地のサンディエゴ、ペトコパークでおこなわれたパドレス戦に「1番・ライト」で、2試合ぶりに先発出場。その第一打席に打ち損じてホームベース前に転がるボテボテの打球がラッキーな捕手前内野安打となり、ピート・ローズが保持する4256安打の歴代最多安打記録に日米通算記録で並ぶと、第5打席にパドレスの守護神、ロドニーからツーベースヒット。一気に4257本目を打ち記録を更新した。 初回、先頭打者として巡ってきた第1打席にカウント1-0から変化球をひっかけた打球を、キャッチャーのノリスはスライディングをしながらあわてて一塁へ送球したが、おおきくそれた。記録は内野安打。 イチローはベース上でいつものようにプロテクターを外して無表情だったが、ビジョンにローズの記録に並んだことが映し出されると、大きな拍手が起きて、思わず一塁手に何かを語りかけながら笑顔がはじけた。 それでも歓声に答えてヘルメットを脱ぐなど特別な所作をせず、現地のテレビは、「これだけ大きな節目のヒットを打ったのに、イチローは次のプレーのサインを求めている。まったく淡々とプレーしている」と伝えた。またMLB公式、ESPN、FOXスポーツなどの米国の主要メディアが、ツイッターでイチローがローズの記録に並んだことを速報で報じた。 第2打席は、3回一死走者なし。カウント2-1から、また変化球をひっかけて、第一打席と同じようなボテボテのゴロとなったが、少し強く転がったため、ピッチャーゴロに倒れた。第3打席は、3-2のスコアで迎えた5回の先頭で迎え、カウント2-2から外のストレートにスイングアウトの三振。 第4打席は、3-6と逆転された7回一死走者なしの場面。パドレスの2番手のマウラーに変化球で崩され、ボテボテのピッチャーゴロで凡退した。 9回、3点のリードでパドレスは、3年前、マリナーズ時代にセーブ王を獲得しているクローザーのロドニー。一人走者が出なければイチローに打席は回ってこなかったが、この回の先頭のヘチャバリアがセンター前ヒット。一死から代打のスタントンが三塁ゴロで、あわや併殺でゲームが終わりそうだったが、運よく二塁への送球がそれて、二死一塁で、イチローに5度目の打席が巡ってきた。 カウント2-1からチェンジアップを捉えてライト線へ二塁打。クリーンヒットで新記録を樹立した。イチローは二塁ベース上でヘルメットを脱ぎ、スタジアムを包んだ大きな声援に応えた。 試合には敗れたが、ベンチに帰ると、またナインの祝福を受けた。 イチローは、メジャー通算安打を2979安打として、日本のオリックス時代に稼いだ1278本と合わせてローズの偉大な記録を抜き去った。日米合算の記録をローズ自身が認めず、米メディアのほとんどが非公認との捉え方をしているが、イチローの技術が“世界一ヒットを打った男”の称号をつかんだことは間違いない。 メジャー通算3000本安打には残り21本となった。