22歳男、ATMで出金試みる 襲撃途中、現場近くで 横浜強盗致死
横浜市青葉区の住宅で10月、住人の後藤寛治さん=当時(75)=が死亡した事件で、襲撃中に塗装工、宝田真月被告(22)=強盗致死罪などで起訴=が後藤さん宅からキャッシュカードを持ち出し、近くのATMで現金を引き出そうとしていたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。 秘匿性の高いアプリを通して指示を受け、ATMに向かった可能性があり、神奈川県警は指示役の特定を急いでいる。現金が引き出された形跡はなかった。 事件の実行役は3人とみられ、宝田被告らは10月15日午前1時すぎ~同3時10分ごろ、後藤さん宅に侵入して暴行を加え、死亡させたとされる。現金約20万円も奪われていた。 捜査関係者によると、この時間帯に後藤さん宅近くのコンビニのATM前で、宝田被告が操作する様子が防犯カメラに映っていた。後藤さんから暗証番号を聞き出した可能性があるが、何らかの理由で引き出しに失敗。同被告はその後、後藤さん宅へ戻った。 宝田被告は自宅から事件現場へ自家用車で往復したとみられ、車からは後藤さん宅から持ち出したキャッシュカードや預金通帳が見つかった。同被告は「税金を数十万円滞納していた。SNSで『ホワイト案件』という投稿を見つけ、指示役とつながった」などと供述していた。 神奈川県警は、10月に千葉県市川市で発生した強盗致傷事件で逮捕された藤井柊(26)、久保田陸斗(21)両容疑者も関与したとみている。