「ゴジラ-1・0」山崎貴監督の世界を体感 故郷松本市で特別展示始まる 米アカデミー賞視覚効果賞、VFXの過程を紹介
松本市美術館で12日、映画「ゴジラ-1・0」で米アカデミー賞視覚効果賞を受賞した市出身の映画監督山崎貴さんの特別展示「山崎貴監督の世界」が始まった。ゴジラの制作で使用したCG(コンピューターグラフィックス)と実写を組み合わせるVFX(視覚効果)の制作過程を紹介する動画などを上映。山崎さんがサインしたゴジラのポスターも並び、訪れた観光客らが映画の世界に浸った。 【写真】Y―catの立体模型などが並ぶ松本市美術館での特別展示 同美術館は昨年、デビュー作から最新作までを紹介した企画展を開催し、今回、アカデミー賞に作品がノミネートされたことを祝おうと特別展示を企画した。 会場では、山崎さんの初監督作品「ジュブナイル」の撮影で使われたセット「ワームホール発生装置」や、山崎さんが手がけたデザイン画や絵コンテをコラージュした縦約3メートル、幅約2・5メートルのパネル2枚を展示。山崎さんが企画展のため書き下ろしたキャラクター「Y―cat(ワイキャット)」の立体模型7体も並ぶ。 今回の特別展示や企画展を担当した学芸員の武藤美紀さん(51)は「山崎監督の受賞が自分のことのようにうれしい」。今後、山崎さんの作品に触れた地元出身の若者にも高みを目指してほしい―と期待した。 この日、高校時代の同級生と訪れた信州大人文学部1年の竹内朱里さん(19)は、受賞作品を劇場で何度も見たといい、「山崎さんの恐ろしいゴジラにはまった。松本出身の人が受賞するのはすごい」。大学の授業で市内に滞在中の東洋大1年の佐野初音さん(19)=東京=は「日本の映画監督の先駆けとして、山崎さんが受賞したのに感動した」と喜んでいた。 31日まで。月曜休館。午前9時~午後5時。入場無料。