保護犬猫の一時収容施設、新たに建設へ 殺処分多い高松市、CFで支援呼びかけ
高松市は、保護した野良犬や野良猫を一時的に収容する新たな施設の建設費用を募るクラウドファンディング(CF)を実施している。来年度中に完成予定で目標額は1100万円。新たな飼い主に譲渡して殺処分を減らし、命をつなぐための支援を呼びかけている。(共同通信=吉田梨乃) 市によると、2022年度に一時収容された犬は209匹、猫は355匹で、うち犬82匹、猫220匹が殺処分された。全国の中核市の中で殺処分数の多さは、犬が全国最多、猫は2位だった。 市内には2019年に市と香川県が開設した「さぬき動物愛護センター しっぽの森」があり、野良犬、猫の保護や週2回の動物譲渡会の他、安易な餌やりを控えるよう啓発する活動を実施している。 ただ同センターに移す前の現在の一時収容施設の収容数に限りがあり、殺処分を余儀なくされる状況が続いていることから、新たな施設の建設を計画。延べ床面積約500平方メートルの木造平屋建てで、犬20匹、猫30匹の一時収容が可能となる。
CFはふるさと納税仲介サイト「ふるさとチョイス」を通じ、今年12月末まで受け付けている。寄付金は建設費や犬、猫の餌代などに充てる。市保健所の担当者は「現状と課題を知ってもらい、人と動物が幸せに暮らせる共生社会の実現を目指したい」としている。