フリーアナウンサー・神田愛花「『日本で一番早い』我が家のハロウィンパーティー 後編」
9月前半の某日、早々にハロウィンパーティーを開催した日村家。飾り付けも料理も準備万端! さて、最初のお客様は……?
毎回最初に到着するのは、決まって土田晃之さんだった。今年も当然そうだと思いインターホンを見たら、画面にはハライチ・岩井勇気さんが! 岩井さんにとって夫は先輩なので、遅れてはいけないと時間ピッタリに来てくださったようだ。だが、パーティーを成功させようと緊張している私は、こんなに早く自分の想定と違う事が起きるとビビッてしまう。(ぬわ~!! この先、臨機応変に対応できるかな~!!)。不安になってきたが、すぐに土田さんが到着。(よぉし! いつものペースに戻った!!)と持ち直した。 【画像】個性あふれる神田愛花さんの直筆イラスト(1回~29回)はこちら 続々と皆さんが到着。「今年はカチューシャかぁ……」と面倒くさそうな雰囲気を出しながらも、吟味してMyカチューシャを選んでいく。すると土田さんが「あ、俺頭がデカイからカチューシャがすぐ落ちてきちゃう」と仰(おっしゃ)った。(えー!! また想定外の事が! どうしよう……)。頭の中が一時停止したが、土田さんが「俺、あのシールにするわ」と、予備で用意していた傷口シールを頬っぺたに貼ってくださった。これで無事、全員仮装完了。パーティー男のスピードワゴン・井戸田潤さんが例年通りシャンパンを開けて、今年の『日本で一番早いハロウィンパーティー』がスタートした。 あれよあれよと楽しい時間が進んでいく。用意していた大量のサラダはどんどんなくなり、補充するたびに「え!? またサラダ!?」「そんなに野菜ばっかり食えないよ!」とか言いながらも、美味しそうに全部食べてくださった。 毎年恒例のベーコン巻きは、以前は「子供の遠足じゃないのよ!」「ベーコン巻きばっかり食べられないって!」と仰っていたにもかかわらず、今では登場するやいなや「出た、ベーコン巻き!! イェーイ!」と拍手が起こるまでに。″継続は力なり″を実感し、感動した。 そしてついに夫から「そろそろアレいこう」と小声でGOサインが出て、ミンチ肉を平たく整えた塊、16個をバーンッと登場させた。「作ったの!? すごい!」と、興奮も最高潮に。キッチンで焼き上げると、肉汁をたっぷり含んだ野球ボールみたいなハンバーグに仕上がった。「あれ? これさっきの?」「別のと差し替えた!?」なんて半信半疑になりながらも盛り上がるゲストたち。(やっぱり売れっ子芸能人はリアクションがいい!)なんて刺激を受けながら、すべての料理を無事に提供した。 ◆まだまだ終わらないおもてなし 普通なら以上で終了だと思う。が、我が家は違う。なんといってもバラエティ番組で仕事をする芸能人夫婦が主催のパーティーだ。ゲストも皆、スーパーベテラン芸能人。(プライドを見せなければ!)と、私は「はい! ここで皆さん一緒に『スリラー』を踊りまぁす! こっちに移動してくださぁい!」と声を張った。 ハロウィンといえばオバケ。オバケといえばマイケル・ジャクソンの『スリラー』だ。リビングの広いスペースに移動して、テレビでMVを流しながら踊る流れに。全員「は?」「なんで?」と言いながら、サビは無我夢中で踊っていた。乱れた息を整えるように改めてビールを飲む皆さんの表情は、とても清々しかった。 そんなこんなで宴もたけなわ。沢山食べて、沢山笑って、私は大満足だった。 最後はお好きなバルーンをお持ち帰りいただくのが、このパーティーの初回からのルール。余韻をご帰宅後も感じてほしいからだ。 バイきんぐ・小峠英二さんと岩井さんは「いらない!」と何度も断ってきたが、「持って帰って良かった! と後々絶対思いますから!」と無理矢理持たせた。井戸田さんは嬉しそうに3つも持って帰ってくださり、一番大きな高さ2mのガイコツ形バルーンは、ブラックマヨネーズ・小杉竜一さんがタクシーの後部座席でぎゅうぎゅうになりながら持ち帰ってくださった。 皆さんが帰られた後。テーブルクロスごとゴミをまとめてポイッとし、あっという間に普段の我が家に。きっと皆さん、今年も「楽しかった!」と思って寝てくださっているはず。(頑張って良かったなぁ)。ゆっくりと揺れる残ったバルーンを見ながら、やり切った充実感と共に、来年の構想を練らなければという使命感が、燃えてきたのだった。 かんだ・あいか/1980年、神奈川県出身。学習院大学理学部数学科を卒業後、2003年、NHKにアナウンサーとして入局。2012年にNHKを退職し、フリーアナウンサーに。以降、バラエティ番組を中心に活躍し、現在、昼の帯番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)にメインMCとしてレギュラー出演中 『FRIDAY』2023年11月10・17日号より 文・イラスト:神田愛花
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