オリックスと育成契約、台湾の最速152キロ右腕・チェン投手「二刀流になれるチャンスがあったら挑戦」支度金7500万円、年俸600万円
オリックスの育成外国人選手として入団が決まった台湾の最速152キロ右腕、陳睦衡(チェン・ムーヘン)投手(18)が1日、大阪市の球団施設で入団発表の記者会見に臨み、将来的な”二刀流”挑戦に意欲を示した。支度金は7500万円、年俸600万円(いずれも推定)で、背番号は「017」。 「まず頑張って(日本の野球に)慣れて、二刀流になれるチャンスがあったらチャレンジしたい気持ちはあります」 陳は台湾出身で2006年3月23日生まれ。181センチ、84キロの右投げ左打ち。穀保家商高から台湾國立體育大学に進み、今年9月上旬に台湾で開催された「U18アジア選手権」の台湾代表として韓国戦、日本戦でそれぞれ先発し、通算9イニング3分の1を2安打、9奪三振、2与四球の無失点と封じて優勝に貢献した。 この投球を視察した福良淳一ゼネラルマネジャー(GM)が「球は強いし、変化球も素晴らしい。フィールディングも良くて、すべてにおいて完璧じゃないかな。(日本の高校生を含めて)抜けていた。期待しかない」と絶賛する逸材だ。二刀流挑戦には「打撃は見てないです」と苦笑も「すごいと聞いてます」と話す。 二刀流のスーパースター、ドジャースの大谷翔平はワールドシリーズで優勝した。陳も「世界の舞台に立って目標を達成した大谷選手のように頑張りたい」と意気込む。 複数球団による争奪戦の末のオリックス入り。「投手がすごく強くて、3連覇した、すごく良いチーム。誠意を持って台湾に来てくれたので、入団を決めました」。チームに山下舜平大投手がいることを知っており、日本ハム・万波との対決を心待ちにする。 得意な変化球は「フォーク」。アピールポイントを聞かれると「自分は気持ちが安定していて、揺れないところ」とブレない心を強調した。 大学生の身分のまま中日に入ったチェン・ウェインと同じ道を歩む。チェンは中日で36勝を挙げ、移籍したメジャーで59勝をマークした。「まずは体を強くして、シーズンを戦えるように頑張ります」という陳は、5日から高知市で始まる秋季キャンプに参加して、プロのスタートを切る。
中日スポーツ