「相棒」右京が謎のキノコで昏倒、薫は“わんこ”化…新たな強烈エピソード誕生【ネタバレあり】
右京と薫はそれらを相場に説明していた。彼の正体は、ペスタロチオプシス・トニトルスを生物兵器に利用しようとしているエルドビア共和国の工作員で、加納に買い取りの申し出を断られたため、格闘の末に彼を絞殺し、キノコを奪った犯人だった。なお、エルドビアは「相棒」おなじみの南米にあるとされる架空の国で、映画1作目『相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』で初出。「科捜研の女」にも登場したことがある。
半グレかと思われた加納は、兵器利用について「そんなこと、未来の地球が許さない」と断り、別れた子どもに「せめてまともな地球を残したい」という思いで環境保護団体を立ち上げたのだという。キノコを違法に入手しようとした研究者たちといい、ペスタロチオプシス・トニトルスの効能といい、「まさに2つの顔だ」「タイトルの意味が深いな」という声が多くあがっていた。 また、何より2面性が感じられたのは、そんなシリアスな展開の中で繰り広げられるコミカルなやりとり。右京がキノコの確認をさせてほしいと鑑識の益子(桑栄/田中隆三)を何度も拝み倒す姿は「珍しい!」「手を合わせる右京さんの図W」と話題になった。さらに、こてまり(森口瑤子)に料理上手とおだてられてまんざらでもない薫の妻・美和子(鈴木砂羽)に、「不吉な予感しかしない……」というツッコミも見られた。
キノコの名前に関するやりとりの数々は、今回のクスッとポイントだ。薫は「ピスタチオ」、伊丹(憲一/川原和久)は「ペドロアンドカプリシャス」と言い間違え、 内村(完爾/片桐竜次)刑事部長と中園(照生/小野了)参事官、捜査一課の芹沢(慶二/山中崇史)や出雲(麗音/篠原ゆき子)はこぞって「早口言葉みたいなキノコ」としか言わない。
さらに、ピスタチオと連呼する薫に「引っ張られそう」「子どもですか」と耳を押さえる右京の様子は楽しい。ラストシーン、思わず「ピスタチ……」と言いかけ、言った言わないの攻防戦の末に、再度「子供ですか!」とツッコむ右京。懲りずにピスタチオを連呼する薫に「亀山くん、ハウス!」と右京は言い、薫は「わん!」と素直に返す。そんなところまで阿吽の呼吸の2人を、「完全わんこの薫ちゃん笑」「愛しいぞ」「相変わらずの特命係」とファンは温かく見守っていた。 次回は、右京が大好きなのに霊感がなくて見られないと言い張っている幽霊がらみ。「感無し右京さんと感あり亀ちゃんどうなるか楽しみ~~~!」「来週も楽しそう。ユニークな回が続くなぁ」とあるが、13日は放送休止。きっと楽しいだろう幽霊城での特命係の冒険は、20日まで心待ちにしていよう。(文・早川あゆみ)