【ボートレース】右手骨折から復活の石倉洋行が電撃スタートで主役陣撃破だ…福岡どんたく特選レース25日開幕
サマータイムのボートレース福岡「どんたく特選レース」が25日に開幕する。地元勢が熱い走りを見せるゴールデンウィーク開催。今回は瓜生正義、篠崎仁志が2強として登場。その他にも中辻崇人、古沢光紀らが参戦し、優勝争いを繰り広げる。事故から復帰し約5か月、A1勝負駆けとなる石倉洋行にも注目だ。 ◆強烈スタート決まれば石倉が台風の目 電撃Sの必殺技を持つスナイパーが地元戦を盛り上げる。事故による長期欠場で現在B2の身ながら、過去には勝率7点台もマークしてきた実力者の石倉。最大の武器がS力だ。 その内容を理解するのは難しいが、威力の一端は次のとおり。風などによる誤差の修正がSには必須だが、前方に柱が2本並んだ状況を例に説明する。S勘を修正する際、その2本の柱がちょうど一直線上に来るラインがコンマ00に見えるなら、Sはすごく見やすいのだという。中身はブラックボックスとはいえ、そこから分かるのは、際どいタイミングでも自信を持って突っ込める状況があること。「だから僕は、今節は見えているっていう言い方はしないんです」。残念ながら、強烈Sがいつ来るかは読めないが、逆にいつ来ても不思議はない。波乱演出を数々見てきたその要因が少し分かった気がする。 5か月もの欠場を強いられた右手の骨折からはまだまだ復活途上。今期勝率も6点台前半と本調子ではなく、「周りが見えていない」と自己分析する。それでもSに関しては以前と同じ。期末を迎え、A1勝負もかかる状況。「(今月上旬に福岡を走った)前回よりも行けると思います」との言葉も。石倉の名前で連想する迫力のスリット攻勢を期待していい。 直前の児島で準優勝と好リズム。「嫌いじゃないし相性はいいと思う」と福岡水面にも好印象。地元強豪集結の中でもキラリと光る武器を持ち、主役陣撃破の台風の目になっても不思議はない。 ◆瓜生8年ぶり福岡Vへ 水面実績なら現役最多16Vの篠崎仁 完全復活間近の瓜生が主役の期待を背負う。3月のびわこ一般戦で2年3か月ぶりの優勝を果たすと、続く住之江周年で連続V。GⅠ21回目の優勝は選手会代表としての特別戦初制覇となり、復活を印象付けた。福岡では特別戦6Vと大舞台で圧巻の戦績。その当地でも近年は優勝から遠ざかるが、優勝になぜか届かない状況も脱し、2016年のSGダービー以来、久々の地元Vへひた走る。 福岡水面での存在感なら誰にも負けていないのが篠崎。当地通算16Vは現役最多で、12回で2位の瓜生に大きく水をあける。一昨年に2回の優勝、昨年11月にも優勝とコンスタントにその数を伸ばしており、歴代最多の26回(松田雅文さん)にも近づく。瓜生と繰り広げる主役争いに注目だ。 今年既に8優出4Vと絶好調の中辻も、2強に負けない優勝候補。伸びを仕上げ、S力を生かした攻撃力はすさまじく、今年は84走して45勝、1着率53・5%と破格の決定力で爆走している。当地も3月に9戦7勝で優勝。連続Vを飾る確率は決して低くなさそう。 地元勢集結でその他にも水面巧者ばかりだが、古沢の強さは際立つ。前回大会覇者で昨年は正月戦も予選トップから準優勝。3年前のGW開催も制すなど、直近3年で優勝4回、優勝戦1号艇は6回。シリーズ通した戦い方を心得ている。
報知新聞社