MLB通には当たり前? ヤンキース「タートルネック」が買えないワケ
<1990年代の栄光を象徴するヤンキースのレトロなタートルネックが、今シーズンのファッションシーンでも注目を集めている>
ニューヨーク・ヤンキースのレトロなタートルネックが、秋のファッションアイテムとして注目を集めている。 【画像】なぜか買えないヤンキースの「タートルネック」 このレトロなタートルネックは、ヤンキース最後の王朝を思い出させるアイテムだ。つまり、ヤンキースが1996年から2000年の5年間で4度のワールドシリーズ制覇を果たしたとき、デレク・ジーターとチームメートたちが着こなしていた、ヤンキースのロゴが入ったタートルネックだ。 ある年齢層のファンたちは今、クローゼットの奥深くから、ヤンキースのタートルネックを引っ張り出している。若いファンたちは、同じものを買いたがっている。しかし、あのレトロなタートルネックはもう、ヤンキースのライセンス商品として生産されていない。 今は2024年。プロスポーツチームのロゴを入れる余地があるものなら何でも、どこかで販売されているような時代だ。ではなぜ、ヤンキースのタートルネックはもう存在していないのだろう? その意外な理由が、思いがけず明らかになった。主にヤンキースの試合を放送しているYESネットワークのスポーツキャスター、ジャスティン・シャキルのソーシャルメディア投稿からだ。 シャキルはX(旧ツイッター)で、「このポストシーズン、ヤンキースの選手たちは、『オールドスクールな』タートルネックを好んで着用している。過去の素晴らしい思い出を呼び起こすものだ」と前置きしたうえで、「判明したのだが、あのタートルネックは過去からやってきたものだった。あのタートルネックは何年も倉庫に保管されていたもので、綿素材を好む選手たちが、あれらを選択したそうだ」 もう流通していない商品が再び出現した理由が、マーケターではなく選手の要望だったのであれば、ファンたちがオンラインのいつもの場所、さらには、ヤンキー・スタジアムに行っても、同じものが見つからないのは当然だろう。 シャキルの投稿へのリプライを見ればわかるように、ファンたちはすでに、自分たちも同じタートルネックを手に入れたいと考えているようだ。 ヤンキースは、クリーブランド・ガーディアンズと7番勝負のアメリカン・リーグ優勝決定シリーズを戦い、10月20日、ガーディアンズの本拠地プログレッシブ・フィールドで4勝目を上げ、2009年以来となるワールドシリーズ出場を決めた。 14年間というタイトル空白期間は、ヤンキース史上最長というわけではないが、1987年から1996年の空白期間を覚えているファンはそれほど多くない。ポストシーズンに3度しか出場できず、ワールドシリーズには1度も出場できなかった時だ。 ヤンキースが表舞台に帰ってきた今、あのタートルネックの需要も最高潮に達しそうだ。 当然のことながら、ニューヨーク市長のエリック・アダムスが10月14日、コロンブス・デー恒例のパレードでかぶった「ニューヨーク・メッツ×ヤンキース」の帽子より人気が出ることだろう。
ジョン・ポール・フーンストラ