錦織一清、演出・出演舞台「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」が3日開幕 「つかこうへいさんの作品は『芝居のオリンピック』」
俳優で演出家、錦織一清(59)が2日、東京・浅草花劇場で行われた演出・出演舞台「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」(3~12日まで同所)の公開ゲネプロに参加した。劇作家、つかこうへいさんの名作で、つか作品のレジェンドらが集結。銀四郎役の主演俳優、春田純一(69)とサンケイスポーツの取材に応じ、作品にかける思いを語った。 【写真】フォトセッションに臨む錦織一清、渋谷天笑、春田純一、大下順子、清家利一、神尾佑 昨年は春田組の「春匠(はるたくみ)プロジェクト」に招かれたニッキ。団結力が増した今年は「春錦匠(しゅんきんしょう)プロジェクト」として上演される。 錦織は「春田さんと冗談で話していたら本当にこうなった」と照れ笑い。春田は「結束が一段と強まったし、すごく楽しくてね」と名演出家に敬意を表した。 今作はつかさんの代表作「蒲田行進曲」の完結編として、1994年に初演。今回は昨年11月に続き錦織演出のもと、銀四郎役の春田、小夏役の大下順子(57)、ヤス(村岡安次)役の吉田智則(51)、祖父役の堀田眞三(78)らが出演。さらに赤川金太役の清家利一(57)、中村屋喜三郎役の神尾佑(54)といったつか作品のレジェンドが増え、作品に深みが増した。 2年連続で医者役と演出の二刀流を担う錦織は99、2000年の「蒲田行進曲」に主演。当時、中村屋役の春田らに助けられ、「今回も助けられながら演出をしている立場です」と感謝した。 6月30日までは大阪で「熱海殺人事件」の演出をしており、「〝つかさん祭り〟みたいな感じ。楽しみながら、つかさんに届けたい」と天国の恩師にメッセージ。春田は「ニッキは懐の深さ、温かさがあるから、厳しさで追い込まれるつかさんより楽しい。豪華な座組でつかさんが嫉妬するかもね」と称えた。 26日には芸術の都、フランス・パリで五輪が開幕。錦織は「つかさんの作品は、それぞれ持ち回りで見せ場があるから『芝居のオリンピック』と前から例えていて。選手がいっぱい出てきて、熾烈(しれつ)な戦いをしているような舞台を楽しんでほしい」とアピール。浅草でレジェンド俳優たちによる金メダル級の演技が観客を魅了する。(渡邉尚伸) ★〝大御所レジェンド〟西岡德馬がゲスト出演