核廃絶願い 被爆者囲み茶話会 「さぽらんて」で原爆展【山口】
山口市原爆被害者の会(永野和代会長)主催の原爆展が、道場門前2丁目の市民活動センター「さぽらんて」で開かれている。14日には展示会場で被爆者を囲んでの茶話会があり、13人が核兵器の根絶と世界平和の実現への思いを新たにした。同展は21日まで。 同展は、被爆の様子や平和の尊さを次世代に伝えようと毎年開催。茶話会は初めての試みで、1歳の時に広島市で被爆した永野会長ら被爆者と市民がテーブルを囲み、核兵器の廃絶や国内の平和維持について何をすべきか、できることはあるのか意見を出し合った。 永野会長と同様に1歳で被爆したという男性は「当時の事は記憶に残ってないが、体に残っている」と、原爆の怖さ、核兵器の恐ろしさを話した。世界平和について「新型コロナの感染拡大は止めようが無かったが、戦争は人の意識次第」という声も聞かれた。 展示しているのは、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館から提供された写真と原爆関連の書籍。広島市内の写真は巨大なキノコ雲、投下後の県産業奨励館(原爆ドーム)や日本赤十字社広島支部、日本銀行広島支店などで、その惨状が爆撃の威力を物語っている。 21日午後1時からは紙芝居と被爆者の話がある。紙芝居は、被爆者が高齢化する中で原爆の恐ろしさを後世に伝えようと、同会が県原爆被害者団体協議会の会長を務めた竹田国康さんの被爆体験を基に、昨年作成した。