ドジャース・大谷翔平、衝撃20号は今季メジャー最長145メートル弾 九回5点差奇跡の逆転劇も呼んだ!!
ロッキーズ9-11ドジャース(18日、デンバー=丹羽政善通信員)米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(29)がロッキーズ戦に「1番・DH」で出場し、六回に今季のメジャー最長飛距離となる476フィート(約145メートル)の20号ソロを放った。20本塁打到達は4年連続で、自身の持つ日本選手の最長記録を更新。本塁打数はナ・リーグトップのオズナ(ブレーブス)に並んだ。チームは5点を追う九回に満塁弾と3ランが飛び出し、歴史的な逆転勝利を飾った。 【写真】衝撃の20号ソロを放ったドジャース・大谷 着弾する直前、2羽の鳥が逃げるように慌てて飛び去った。2―7の六回無死。大谷が左腕ゴンバーが投じた内角寄りのスライダーを一閃。打球角度30度、速度113マイル(約182キロ)で一直線に伸びた白球はバックスクリーン前の木々の茂みへと消え、今季のメジャー最長飛距離となる476フィート(約145メートル)を計測した。 「あれだけの本塁打を見たことがない。数日前にも同じことを言ったような気がするが、表現する言葉が見当たらないほどに素晴らしい」 取材対応のなかった大谷に代わり、ロバーツ監督は肩をすくめて笑うことしかできなかった。標高約1600メートルの高地にあり、気圧が低く打球が飛びやすいクアーズ・フィールド。昨年6月30日のダイヤモンドバックス戦で記録した自身最長の493フィート(約150メートル)に迫る特大弾で、今季473フィート(約144メートル)を記録していたジャッジ(ヤンキース)とトラウト(エンゼルス)を抜き去った。 得意の6月は6本塁打目と『6月男』が調子を上げてきた。最近8試合で5発と量産態勢に入り、20号はリーグトップのオズナ(ブレーブス)と並んだ。20本塁打到達は4年連続で、自身の持つ日本選手の最長記録を更新。ヤンキースなどで活躍した松井秀喜に並ぶ最多の5度目となり、シーズン43発ペースとなった。 九回にはつなぎ役に徹し、歴史的な逆転劇を呼び込んだ。4―9から代打・ヘイワードの満塁本塁打で1点差に迫ると、続く大谷はチェンジアップを流し打って左前打。右肩を開かず軽打で好機を演出すると、日頃から仲の良いT・ヘルナンデスが逆転の3ラン。打者10人の猛攻で7点を奪って逆転した。 九回に5点差を逆転する勝利は球団では1929年以来95年ぶり。ビハインドの展開で九回以降に満塁弾と3ランを同イニングに記録したのは史上初だ。八回を終えて5点ビハインドのビジターチームは327連敗中だったが、この記録にも終止符を打った。
死球による左手の骨折でベッツ、右肩腱板の損傷で山本が離脱する中、3連勝を飾った。「チーム全体にとってはタフな瞬間。チームとして、それをカバーできるように頑張りたいと思っている」とナインの思いを代弁していた大谷。時には長打、時には出塁重視の姿勢を使い分け、リードオフマンとして打線の指針となっている。悲願のプレーオフ初出場へ、どんな障壁も大谷を止められない。