名古屋で「世界フェアトレード・デー」開催
フェアトレードってなに?
世界には、1日1ドル未満の所得で生活している人がいる。その背景には劣悪な労働があり、貧困のために命を落としている現実がある。そんな現実を受け、先進国を中心に「持続可能な社会」を目指す取り組みが行われるようになっている。 作る人、売る人、買う人すべてが対等に幸せになれること、労働環境の改善、貧困者の削減、環境負荷の軽減、伝統技術の継承を推進する、フェアトレード。エチオピアのコーヒー農園を例に出し、フェアトレードを説明したのは、イベントの司会者である空木マイカさん。 「エチオピアでは森を伐採して畑を作っていた。森で堆積された有機物により肥沃な土地で数年は作物が豊かに育つが、雨が降ると木がなくなっているので簡単に土は流され、すぐに植物が育たない土地になってしまう。そうなるとどうするか、他の森を伐採し、またその土地で作物が育たなくなると新たな畑を開墾する、そのことを繰り返していった。ある時、JICAの専門家が現地に赴いたときに、森の中に自生するコーヒーに目を付けた。自然の中で育ったフェアトレードのコーヒーと、自然を壊し得た大型プランテーションで作られたコーヒー、どちらもお店で並んでいます。その背景を知ったうえでフェアトレードの商品を選ぶことが、より良い世界、未来につながることを想像できたらより豊かな未来になると思います。これからの生活を考えるきっかけになれば」と語った。 この日は、大手小売業であるイオンとユニーによるフェアトレード対談やフェアトレードファッションショーなどのイベントや、フェアトレード・マルシェが開かれるなど賑わいを見せた。