リップル、カストディ事業を拡大──暗号資産企業に「銀行グレード」のサービスを提供
デジタル資産インフラプロバイダーのリップル(Ripple)は、同社のカストディサービスに機能を追加し、デジタル資産を保護するための「銀行グレード」の技術を暗号資産企業に提供する。 新機能には、のちにリップルの設立に貢献した開発者が開発したXRP Ledger(XRPL)との統合が含まれ、XRPLベースのトークンの提供や固有の分散型取引所(DEX)を通じて流動性を拡大することで、企業がXRPL上で現実資産(RWA)や他の暗号資産(仮想通貨)をトークン化して管理できるようになる可能性がある。 リップルの目的は、「銀行グレードのカストディ技術による利益をフィンテック企業や暗号資産企業に」もたらすことだと同社は11日に発表。「カストディされる暗号資産の額は2030年までに少なくとも16兆ドル(約2380兆円、1ドル149円換算)に達すると予想されており、さらに2030年までに世界のGDPの10%がトークン化されると予想されている。そのため、企業は暗号資産を保管するための、安全で法令を遵守し柔軟性のある選択肢を必要としている」と述べた。 同社は昨年、スイスを拠点とする暗号資産カストディプロバイダーのメタコ(Metaco)を2億5000万ドル(約370億円)で買収。今年2月には、スタンダード・カストディ・アンド・トラスト(Standard Custody & Trust)を買収することで合意した。 XRPLのネイティブトークンであるエックス・アール・ピー(XRP)は10日に3.75%上昇し、9月29日以来最大の日中上昇率となったことをCoindesk Indices(CDI)のデータが示した。その後わずかに下落したが、協定世界時(UTC)深夜以降1.8%超えの上昇を保ち、CoinDesk 20 Index(CD20)で測定された暗号資産市場全体の0.2%の上昇を大きく上回っている。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:Jesse Hamilton/CoinDesk|原文:Ripple Expands Custody Business to Offer 'Bank-Grade' Service to Crypto Firms
CoinDesk Japan 編集部