【MLB】ドジャースからFAのテオスカー・ヘルナンデス オリオールズとレッドソックスが獲得に興味を示す
今季33本塁打を放つ活躍でドジャースのワールドシリーズ制覇に貢献し、このオフFAを迎えたテオスカー・ヘルナンデスだが、その新天地はア・リーグ東地区が最有力のようだ。ヘルナンデスの獲得には複数の球団が興味を示しているが、その中には特に右の強打者を必要としているオリオールズとレッドソックスが含まれていると「MLBネットワーク」のジョン・モロシ記者が伝えている。 先月32歳の誕生日を迎えたヘルナンデスは、今季ドジャースに1年契約で加入すると、両翼で154試合に出場し打率.272、33本塁打、99打点、12盗塁、OPS.840の好成績でオールスター・ゲームにも選出。ポストシーズンでもワールドシリーズ5試合で打率.350、1本塁打、4打点、OPS.931をマークするなど勝負強さも持ち合わせ、主に中軸として大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンの「MVPトリオ」を後ろから支える活躍を見せていた。 この打棒を欲しているのがオリオールズとレッドソックスだ。オリオールズは今季キャリアハイの44本塁打を放ったアンソニー・サンタンデールがFAを迎え、レッドソックスも出場わずか113試合で31本塁打をマークしたタイラー・オニールがFAと、ともに強打の外野手が手薄。両選手とも再契約の可能性はゼロではないものの、サンタンデールは規定打席に到達してOPSが.800を超えたのが今季のみ、オニールは100試合以上出場したシーズンが2回のみと故障に悩まされており、両選手と比較すると安定感ではヘルナンデスに軍配が上がる。また、ヘルナンデスはブルージェイズで6シーズンを過ごしており、ア・リーグ東地区での経験が豊富なのも安心材料と言えそうだ。 とはいえ両軍とも外野の強打者以外にも補強が必須のポジションを抱えている状況であり、第3のチームがヘルナンデスを獲得する可能性も十分に考えられる。オリオールズは経験豊富な右腕コービン・バーンズがFAを迎えており、再契約の可能性も含めてその穴埋めは優先事項。一方のレッドソックスもギャレット・クローシェ(ホワイトソックス)の獲得を目指していることが伝えられるなど、グレードアップを必要とするポジションはまだ残っていると考えられている。 ヘルナンデスとしては2023年シーズンの不振から、初めてFAを迎えた昨オフは単年契約にとどまっており、好成績で満を持して迎えた今オフこそ好契約を勝ち取りたいところ。フアン・ソト(ヤンキース)ら大物選手の動向が注目される今オフのFA市場だが、ヘルナンデスの争奪戦も白熱したものとなるのかもしれない。