【フェブラリーS】「武蔵野Sで内枠から5着以内」は複勝率6割 データで導く穴馬候補3頭
「R.キング旋風」に乗れ! アルファマム
続いて2頭目はアルファマムをチョイス。登録段階では賞金的に微妙だったが、回避馬が出たことでギリギリ滑り込んだ。鞍上には短期免許で来日中のR.キング騎手が予定されている。 このキング騎手が旋風を巻き起こしている。昨年WASJでの初来日以来、JRAでの通算成績は【9-9-13-57】、複回収率122%。人気薄も上位に導いており、馬券を買う我々にとって非常に心強いジョッキーだ。 なかでもメインにあたる「第11レース」は【3-1-2-6】勝率25.0%、複勝率50.0%、単回収率393%、複回収率341%。チャックネイトでAJCC、サクラトゥジュールで東京新聞杯を制するなど、大レースでの勝負強さが際立っている。押さえておいて損はないだろう。 アルファマム自身の話に戻すと、根岸Sはタガノビューティーと同じくスローペースに泣いたが、上がり最速35.1秒の脚は使った。過去10年のフェブラリーSで「根岸S上がり最速」をマークした馬は【1-0-2-3】。悪くない。 付け加えると、2走前霜月Sの時計がとても優秀である。東京ダ1400mの良馬場で「1:23.0以下」「上がり34秒台で勝利」をクリアした馬はカフジテイク、サンライズノヴァ、モズアスコット、そしてアルファマムの全4頭しかいない。前例の3頭はいずれもフェブラリーSで好走している。アルファマムもここに続く可能性はある。
イメージより走る?「芝マイル重賞連対馬」 ガイアフォース
ラストの3頭目はガイアフォースを選ぶ。3歳秋にセントライト記念を勝った芝の実績馬で、昨年はマイラーズC2着、安田記念4着とマイル適性を示した。今回が初ダートの一戦となる。 ここに出てくる芝馬というと、個人的にはどうもカレンブラックヒル(13年に1番人気15着)のイメージでいい感触を抱かないのだが……。データを見てみよう。 過去10年のフェブラリーSにおいて「芝マイル重賞で連対したことがある馬」は【1-1-1-7】(海外馬除く)。サンプルが少なく、飛び抜けてよくもないが、ノータイムで「消し」と断ずるほどでもない。 そしてこの10頭の枠順別成績に着目。1~4枠だと【0-0-0-5】とサッパリだが、5~8枠なら【1-1-1-2】勝率20.0%、複勝率60.0%、複回収率216%。有利な外枠を引いて気分よく運べれば、一発あっていいのではないか。 今年はカラテ、ガイアフォース、シャンパンカラーが候補となるが、ダートのポテンシャルを秘めるとすればガイアフォース一択だろう。母は川崎所属で戸塚記念などを制した女傑ナターレ。その妹にロジータ記念勝ち馬ルイドフィーネがいる南関東ゆかりのダート血統だ。 ガイアフォース自身のパフォーマンスを見るに、道中一度緩んで再加速する芝中距離らしい流れより、淡々と速めのラップを刻み続ける展開が得意なタイプ。馬場はやってみないと分からないが、ダートマイルの展開自体は非常にマッチしそうなのだ。もちろん、データで示した通り「外枠ゲットが必須条件」と念押ししておく。いい枠を引ければ面白い。 <ライタープロフィール> 鈴木ユウヤ 東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、X(Twitter)やブログで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。
鈴木ユウヤ