【保存版・医療情報との付き合い方】宣伝文句に踊らされないで!医師が解説「健康情報の本当のところ」
ポイント3 何事にもリスクとベネフィットがある
編集:また、健康診断と人間ドックの違いについての解説も、非常に印象に残っています。検査にもリスクがあるなんて、考えたこともありませんでした。検査は、すればすれほどよいのでは? と思っていましたから。 山田:検査に限らず、どんな薬や治療法にも、必ず「リスク」と「ベネフィット」の両面があり、ベネフィットがリスクを上回ると考えられる時に、その薬を使う必要がある、その検査や治療法を受けると判断をする、というお話ですね。 編集:はい。何事にもリスクとベネフィットがある、ということについては、「漢方薬の副作用」の回や、「カフェインのメリット・デメリット」の回などでもテーマを変えて繰り返し解説いただいて、だんだんと理解が深まっていきました。 さらに、「何事にもリスクとベネフィットの両面がある」ということだけでなく、毎回丁寧に、何が「リスク」で何が「ベネフィット」か、その場合どんな選択をすべきか、ということまで説明してくださったので、とてもわかりやすかったです!
ポイント4 一度冷静に立ち止まる
山田:私はニュースやテレビのコメンテータをする立場にありますが、報道はその特色上、「よい」か「悪い」かの、どちらか一方に傾きやすいと感じています。ただ、繰り返しになりますが、物事には必ず両面があるので、コメントや記事を出すときは、必ずリスクとベネフィットの両方についてふれるよう、気をつけています。 編集:「乳製品は体によいか悪いか」という内容を解説いただいた時に、文章の書き方や順番だけで、いくらでも特定の食品や治療法、検査についての印象操作が可能なんだ、ということも学びました。 山田:そうですね。「これであらゆる不調が改善する」「最新の研究でわかった効果的なサプリ」のような、よい面あるいは悪い面の、どちらか一方ばかりを強調した衝撃的なニュースや広告などを見かけた場合にも、「一度冷静になる」というのは非常に大切だと思います。 編集:以前は違和感を感じることは少なかったのですが、今では、最新のサプリや治療法、検査なども、不自然によいことばかり書いてある広告やHPを見ると、一旦立ち止まって「本当かな?」と考えるようになりました。