【2024衆院選】朝日新聞×東大・谷口研究室 共同調査②【長野】
(吉田)24日に続いて、朝日新聞長野総局の小室浩幸総局長にお越しいただきました。 (小室総局長)よろしくお願いします。 (吉田)朝日新聞と東大・谷口研究室の共同調査で、県内小選挙区の候補者が様々な政策課題について、どんな考えを持っているのか、そのスタンスを見ていきます。 まず、身近な問題です。マイナンバーカードについて活用・普及を「推進すべき」か、「規制すべき」か。先ほどの特集でご覧いただいた1区の候補者3人のスタンスです。表の見方は、こちらから(吉田立ち位置)「推進すべき」、小室さんの方に向かって「規制すべき」という考え方がより強くなっていきます。 (小室総局長)自民の若林さんはマイナンバーカードを〝どちらかと言えば〟「推進」と答えました。 下の段にあるのが全国の候補者の答えを平均した政党別の全国平均です。若林さんの答えは、自民党候補者の平均的な考え方と近いです。 (吉田)推進派は公明、維新、自民、国民民主。規制派は共産、れいわ、参政、社民とくっきり分かれました。 (小室総局長)立憲の篠原さんは「どちらかと言えば規制」です。立憲候補者全体としては「どちらとも言えない」に近い結果ですから、それに比べるとやや「規制」寄りです。維新の若狭さんは「どちらとも言えない」を選択していて、三者三様になりました。政党別で見ると、維新は自民よりもやや推進寄りの位置ですから、若狭さんは党の中でも慎重な考え方をしている候補者と言えそうです。 (吉田)このテーマで、県内5つの選挙区13人のスタンスをすべてご覧いただきます。 (小室総局長)県内では、自民党5人の候補はいずれも「推進より」、共産2人は「反対より」でした。 立憲は反対より3人、推進より1人。維新は推進より1人、どちらとも言えないが1人でした。 (吉田)つづいて、企業・団体との関係、献金の是非などについて聞きました。 「企業・団体にも政治活動の自由がある」と考えるか、「企業・団体献金は全面禁止すべきだ」と考えるか。1区候補者3人の考え方と政党別の平均値を合わせてご覧いただきます。これも政党によって、考え方の違いが伺えますね。 (小室総局長)政権与党の自民と公明が「政治活動の自由がある」に近くて、逆に共産、れいわ、社民、維新、立憲、参政が「企業団体献金は全面禁止すべきだ」に近い考え方でした。自民・若林さんはどちらかと言えば「自由がある」という考え、維新・若狭さんはどちらかと言えば『献金は全面禁止』、篠原さんは『全面禁止』という考えに近いと答えました。 (吉田)県内小選挙区の候補13人のスタンスはこうなります。 自民5人のうち4人は「自由がある」に近く、1人は「どちらとも言えない」。立憲は4人中3人が「企業団体献金は全面禁止すべきだ」、1人は「どちらとも言えない」。共産候補2人は「全面禁止すべきだ」。維新2人は意見が分かれました。 小室さん、これは今回の争点のひとつでもある「政治とカネ」に関わってくる問いですね。 (小室総局長)そうですね。 政治資金パーティーを巡っては、企業・団体がパーティー券の購入を通じて、政治家側に事実上の「献金」をしていると、野党の一部が指摘しています。 (吉田)政治家個人に企業や団体が献金してはいけない? (小室総局長)30年前の政治改革で禁止されました。 献金に頼らない政治活動が出来るよう、政党交付金が導入されました。政党交付金には国民ひとりあたり250円の税金が使われています。 個人への献金は禁止されましたが、政治家が代表を務める政党支部には引き続き献金できます。 (吉田)24日、25日と朝日・東大調査の結果をお伝えしてきました。 これを基にした「ボートマッチ」という朝日新聞の仕組みがあります。ユーザーがweb上で候補者と同じ質問に答えると、主要9政党や候補者と自分の回答がどのくらい一致するかわかります。「朝日ボートマッチ」で検索してみてください。 私もやってみました。27日投票の参考になるかも知れません。小室さん、2日間にわたってありがとうございました。