少女が直面する残酷な学校生活。カンヌ映画祭で受賞した「Playground/校庭」
過酷な学校生活に直面した少女の葛藤を描き、第74回カンヌ国際映画祭〈国際批評家連盟賞〉受賞、ならびに第94回アカデミー賞国際長編映画賞ショートリスト選出(ベルギー代表)を果たした新鋭ローラ・ワンデル監督の長編デビュー作「Playground/校庭」が、3月7日(金)より新宿シネマカリテ、シネスイッチ銀座ほか全国で公開される。ティザービジュアル2種と特報映像が到着した。 「Playground/校庭」特報映像
小学校に入った7歳のノラ。人見知りで友だちはおらず、校内に居場所がない。やがて同じクラスの二人の女子と仲良くなるが、3つ年上の兄アベルが大柄なガキ大将にいじめられる現場を目の当たりにし、ショックを受ける。優しい兄が大好きなノラは助けたいと願うが、なぜか「誰にも言うな」「そばに来るな」と命じるアベル。その後もいじめは続き、やられっぱなしのアベルの気持ちが理解できないノラは、やり場のない寂しさと苦しみを募らせる。そして唯一の理解者だった担任の先生が学校を去り、友だちにのけ者にされて再びひとりぼっちになったノラは、ある日の校庭で衝撃の光景を目にするのだった……。 「この作品の目的は、いじめの原因を追及することではない。誰かを非難することでもない」と語るワンデル監督。全編を通してカメラ位置を低く、被写界深度を浅くして、子どもの視線を創造した。シャープな作風の源泉は、ベルギーの先達であるダルデンヌ兄弟をはじめ、アッバス・キアロスタミ、ブリュノ・デュモン、ミハエル・ハネケ、シャンタル・アケルマンの作品だとも明かしている。なお次回作「L’intérêt d’Adam」は、ダルデンヌ兄弟が製作を担う。 ノラを演じるのは、キャスティングのセッションに参加した約100人より見出されたマヤ・ヴァンダービーク。パパ役は「あさがくるまえに」「またヴィンセントは襲われる」のカリム・ルクルー、担任教師役は「神様メール」「ハッピーエンド」のローラ・ファーリンデンが務める。濃密でサスペンスフルな世界に没入必至だ。
「Playground/校庭」
監督・脚本:ローラ・ワンデル 出演:マヤ・ヴァンダービーク、ガンター・デュレ、カリム・ルクルー、ローラ・ファーリンデン 2021年/ベルギー/フランス語/72分/ビスタ/5.1ch 原題:Un Monde 英題:Playground 日本語字幕:岩辺いずみ 提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム 後援:駐日ベルギー大使館 映倫区分:G ©2021 Dragons Films/ Lunanime 公式サイト:playground-movie.com