アニメ版で続きありがとう!「作者死去」で未完になった悲しき名作マンガ
スピンオフで結末を迎えた作品も?
多数のマンガのなかには、無事に最後まで描かれた作品もあれば、読者を獲得できずに打ち切りになる作品、さらに作者が不慮の事故や病によって他界してしまい、結末が描かれることなく未完で終わらざるを得なくなったマンガも数多くあります。ファンとしては結末を見る可能性を失ってしまうことほど、悲しいものはありません。 【画像】え…っ?実写化できちゃったじゃん こちらが人気女優が再現した「メーテル」です たとえば2016年から「ヤングガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載が始まったマンガ『たとえ灰になっても』も、作者の死去で完結できなかった作品のひとつです。 同作は、主人公の高校生「四宮良真」が、難病の妹を救うために医療費の10億円を集めようとする最中、「天使クロエル」の画策によって死亡し、美少女に変化した良真が死後の世界で開催される「デスゲェム」に強制参加させられるという物語です。「本名がバレてしまうと灰になる」という命をかけた戦いが始まり、良真は勝者が得られる「大金」と「元の姿での蘇生」を目指して奔走します。 人気作として好評のなか連載されていましたが、残念なことに作者の鬼八頭かかしさんは2019年2月2日に逝去されました。1月26日に鬼八頭さんは公式X(旧:Twitter)にて、「発作性房室ブロック」という病気であることを語り、ペースメーカーを埋め込む手術を勧められたことを明かしていました。 この訃報にファンからは「作品をガッツリ追ってた身としては悲しすぎる知らせ」「美少女に変化させられるゲェム参加者の見た目がかわいくて、エログロも強めで本当に最高な作品でした」「絶対に続きが読めないという事実がツラすぎる……」など悲しみの声が続出しました。 ちなみに、同作はスピンオフの『すべて灰になっても』(原案:鬼八頭かかし/原作:辻森惺/作画:鮭no.マリネ)が描かれ、全5巻で一応完結を迎えています。 また、誰もが知る昭和の名作であり、アニメや劇場版にもなった松本零士さんの代表作『銀河鉄道999』も、実は未完で終わった作品でした。 SFマンガの金字塔である同作の、主人公の「星野鉄郎」とヒロインの「メーテル」による宇宙旅行は、世代を超えて多くの人を夢中にさせています。マンガはいわゆる「アンドロメダ編(1977年~1981年)」と、「エターナル編(1996年~1999年)」の2度にわたって連載されました。 さらに2018年には松本さんの生誕80周年をきっかけに、3度目となる鉄郎の「銀河鉄道999」での旅を描いた『銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー』(原作、総設定/デザイン:松本零士/作画:島崎譲)の連載が「チャンピオンRED」(秋田書店)にて始まります。 しかし、2023年2月に松本さんは急性心不全で亡くなり、待望の続編は未完の状態になってしまいました。 未完のまま終わり、と決まったわけではなく、チャンピオンRED」2022年9月号掲載分の第47話以降休載状態ですが、ファンの間では「今は一応休載状態みたいだけど、松本先生がいないなかで続きが公開されることはあるのだろうか」「正直、未完のままでも松本先生らしいというか、作品としても悪くない気がしている」など、さまざまな声があがっていました。 もし作画担当の島崎譲さんが、松本さんから構想を聞いているのであれば、続きが読める可能性はゼロとも言い切れません。果たして最新話が描かれることはあるのでしょうか。