19歳で首位打者、史上初の2000安打は現在も史上最速“打撃の神様”
創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第11回は川上哲治。 【写真】阿部監督が語る「ザ・ベストシーン」…34万人が集結 09年日本一銀座パレード「ゾクゾクした」 * * * 打撃の神様でありV9監督・川上哲治の登場だ。 1920年3月23日、熊本県生まれ。熊本工から38年、投手として入団も、秋シーズンから一塁手に定着した。39年、最年少19歳で首位打者獲得。41年までは投手も兼ねており4番・投手で3回先発、この年も首位打者になった。42年に軍隊に入り、46年から復帰。この頃、赤バットがトレードマークになった。 53年に史上初の1500安打、56年には初の2000安打。1646試合での達成は現在も史上最速の記録だ。「ボールが止まって見える」という逸話を残し、打撃の神様と称された通り、首位打者5回、本塁打王2回、打点王3回、最多安打6回、MVP3回、日本シリーズMVP1回と、58年に現役を引退するまでタイトル、表彰は数限りない。 勲章はそれだけではない。61年に監督就任、リーグ優勝を果たし南海を破り日本一になる。取材規制や管理野球を行う一方でドジャースなど大リーグの野球も積極的に吸収する先進性もあった。ONを筆頭に戦力を整え、65年から73年まで前人未到のV9を成し遂げるなど、14年間でリーグ優勝、日本一とも11回、通算1066勝を挙げる大監督となった。 65年に野球殿堂入り。92年、野球界から初の文化功労者に選ばれるなど栄光の足跡を残し、2013年に死去した。
報知新聞社