消費税アップ後、自由に使えるお金はどれだけ減る?
逆進性はどうなる?
消費税は、低所得者ほど税負担率が高くなる「逆進性」が指摘されますが、負担増加率でみると、200万円未満の層が逆に一番低くなっています。尾畠さんによると、これは試算に低所得者対策として1万円を支給する「簡素な給付措置」が組み入れられているからで、この1万円の支給分を除くと負担率は2.11に増加します。ただ、負担率は200~250万円の層が一番高く2.70%です。200万円未満の層は、年収ゼロの人も含むため、データにばらつきが出てしまうため、このような試算結果になっています。 また、簡素な給付措置は1年半分を一括で支給するため、尾畠さんは「月ごとにならして使うことはあまりないと思われるので注意が必要」としています。
消費行動はどうなる?
実際に消費税が上がったらどういう消費行動になる可能性があるのでしょうか。尾畠さんは「賃金が上がればこれまでと同じように消費できるが、賃金が増えない場合は、「まずは贅沢品を削る、次に生活必需品でもなるべく安いものを買うという流れになる。ただこれは賃金が上がらない場合。賃金が上がれば、これまでと同じように消費することができますが」と語り、賃金が上がらず、安いものを選ぶ消費行動になると、結局デフレに戻ってしまう懸念を示しました。