阪神・井上広大 若き右の大砲へ着々
今回登場するのは阪神のドラフト2位ルーキー・井上広大外野手だ。昨年夏の甲子園決勝、バックスクリーン左への3ランは記憶に新しい。現在ウエスタンで本塁打王を狙える位置まで成長している。 写真=太田裕史 10月14日のナゴヤドーム。ドラフト2位・井上広大は、一軍の舞台にいた。この日、初昇格を果たし「七番・右翼」でスタメン出場。記念すべき第1打席は3回二死一塁、中日のエース、大野雄のフォークに3球連続で空振り三振。しかし、周囲に落胆の色はない。むしろその豪快な三振に、未来の主砲の姿を見い出したはずだ。 ここまでウエスタン・リーグ61試合に出場。そのすべてで四番に座ってきた。それは平田二軍監督が行ってきた「英才教育」だ。各球団の四番を特集した雑誌を手渡し、広島・鈴木誠、ヤクルト・村上ら主砲の心構えをたたき込ませた。フルスイングで球場を沸かせる大きな打者に育ってほしい──。そんな親心を井上も真正面から受け止める。「ファームですけどタイガースの四番ということで、少々の重圧というかファンの方の期待も大きいというのは、感じることはありました」。阪神の四番の重みを感じながら、すくすくと成長している最中だ。 真夏はカベにぶつかった。8月は・・・
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週刊ベースボール