【イベントレポート】菊地凛子「映画は共通言語」、東京国際映画祭の開幕式で熱く語る
第37回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが本日10月28日、東京・東京宝塚劇場で行われ、フェスティバル・ナビゲーターを務める菊地凛子らが出席した。 【写真】山田孝之、鞘師里保、一ノ瀬颯らも登壇 東京国際映画祭は今年、「物語としてのパワー」「視点の多様性」「監督の明確なビジョン」を基準に選んだ計208本を上映。また女性監督の作品および女性の活躍をテーマとする作品を紹介するウィメンズ・エンパワーメント部門を新設し、これまで以上に女性の活躍を推進していく。 映画祭の開幕にあたり、菊地は「映画は1つの共通言語。いろいろな国の方々と映画を通して会話できるのは素敵なこと」と語る。そして「人生が変わるような衝撃を受ける映画にたくさん出会ってきました。登場人物が傷付いたり泣いたり、希望を持って生きようとする姿に、自分も一緒になって傷付いたり喜んだり。映画館を出る頃にはすっかり元気になって、明日もがんばろうと思えます」と映画への愛をのぞかせ、「子供の頃から観てきた映画を通じて、さまざまなことを人々に伝えていきたい。そんな希望を持って日々真摯に向き合っています」と熱く語った。 映画祭のオープニング作品「十一人の賊軍」からは監督の白石和彌を筆頭に、キャストの山田孝之、鞘師里保、千原せいじ、野村周平、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力が登壇。山田と仲野太賀をダブル主演に迎えた同作では、「仁義なき戦い」シリーズで知られる脚本家・笠原和夫が執筆した幻のプロットをもとに、旧幕府軍と新政府軍が対立した戊辰戦争の最中に起きた歴史的事件が描かれる。白石は「去年の8月から11月まで、泥まみれになって必死に撮影しました。キャストの姿を見ると誇らしい。映画の中では、ほこりまみれでかっこいいんですけど、今日はきれいな姿を見られてよかったです」と挨拶する。 司会者から見どころを尋ねられた山田は「大役だなあ」と考え込み、「いわゆる時代劇ですが、(劇中の)行動や考え方は現代においても同じ。見る視点によって『悪』だという部分もあるんだろうけど、今の自分に落とし込んで観ていただけたら響くんじゃないかな」と真摯にアピール。最後に「私はただ逃げてるだけの役です。さようなら」と締めて観客を笑わせた。 ほかにもセレモニーには、コンペティション部門の審査委員長を務めるトニー・レオン、審査委員のエニェディ・イルディコー、橋本愛、キアラ・マストロヤンニ、ジョニー・トー、アジアの未来部門の審査委員を務めるニア・ディナタ、山下宏洋、横浜聡子、司会進行を務めたバーチャルシンガーの花譜、声優の佐倉綾音らが参加した。 第37回東京国際映画祭は11月6日まで開催。