娘・奈緒“瞳”に見守られながら、木梨憲武“雅彦”が「グラッチェ椎名」を引退「お父さん格好よかったよ」<春になったら>
奈緒と木梨憲武がW主演を務めるドラマ「春になったら」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)第8話「“グラッチェ椎名”最後の実演…」が3月4日に放送された。同作は、“3カ月後に結婚する娘”・瞳(奈緒)と、“3カ月後にこの世を去る父”・雅彦(木梨)が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3カ月間を描いた、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。第8話、雅彦(木梨)が実演販売の仕事から引退する。(以下、ネタバレがあります) 【写真】雅彦(木梨憲武)と一馬(濱田岳)が初めてのサシ飲みを ■福田靖氏によるオリジナル作品 脚本は「HERO」シリーズやNHK大河ドラマ「龍馬伝」(2010年)、連続テレビ小説「まんぷく」(2018~2019年、NHK総合)などを手掛けた福田靖氏によるオリジナル作品で、演出はドラマ「パンとスープとネコ日和」(2013年、WOWOW)、ドラマ「きのう何食べた? season2」(2023年、テレ東系)などの松本佳奈氏と、映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(2023年)などの穐山茉由氏が手掛ける。 主題歌は、福山雅治が書き下ろし。深澤辰哉(Snow Man)、見上愛、影山優佳、西垣匠、橋本マナミ、矢柴俊博、筒井真理子、光石研、小林聡美、濱田岳らが出演する。 ■雅彦は実演販売最後の日、引退する日を決めた ガンが進行し、痛みも強くなってきた雅彦は実演販売からの引退を決意した。社長の中井(矢柴)にそのことを伝えると、「退社式をさせてください」と言われ、最終日に社で初めてのオリジナル商品を実演販売することとなった。 帰宅した後、「今度の日曜日で引退だ」と、瞳(奈緒)にも引退することを伝えた雅彦。「日曜日?行くよ」と瞳は言うが、「いい。意識しちゃうから」と、恥ずかしさもあってか、この時は「来なくていい」と雅彦は伝えた。 そしていよいよ引退の日、「頑張ってね。見に行くから」と瞳が雅彦を送り出した。 ■「よし、やってやろうじゃないの」と気合十分 販売するショッピングモールにやってきた雅彦。中井らと販売するオリジナル商品のキッチンバサミを確認する。在庫は200個。これを売り切るのがこの日の目標。 「よし、やってやろうじゃないの」と雅彦、いや“グラッチェ椎名”は気合十分。 営業時間となり、いよいよ最後の実演販売がスタート。いつものように元気いっぱい、大きな声で商品を紹介するとたくさんのお客さんが集まってきてどんどん売れていく。 「グラッチェ、グラッチェ」と売れるたびに感謝の言葉を掛ける雅彦。一馬(濱田)とまき(筒井)も最後の実演販売を見に会場にやってきたが、瞳の姿はまだない。出掛ける直前に担当している妊婦から連絡があり、助産院に留まっていたのだった。 ■瞳「一生懸命働くってさぁ、すてきなことだよね」 妊婦の方の容態も良さそうなのを確認し、瞳は会場に走って向かった。 なんとか間に合った瞳は、痛みを堪えながら実演販売をしている雅彦を見て、高校時代のことを思い出していた。友人たちを学校の帰りに商店街を歩いていると実演販売をしている雅彦に出会した。 友人たちは「声でっか!」「見に行こ」と興味を持つが、瞳は恥ずかしく思い、父親だと知られたくなくて友人たちを促して素通りした。 しかし、今は常連のお客さんから温かい言葉をかけてもらう姿を瞳はカメラで収め、誇らしい気持ちになった。 同僚たちから拍手され、中井から感謝状が贈られ、21年の実演販売を終えた“グラッチェ椎名”を引退。 帰宅後、雅彦は瞳と乾杯。「お父さん格好よかったよ。本当に格好よかった。中学とか高校の時、お父さんの仕事が嫌いだと言って本当にゴメン。一生懸命働くってさぁ、すてきなことだよね」という言葉で瞳は雅彦をねぎらった。 「一つ一つ終わっていくね」という雅彦の言葉は、寂しさよりも達成感のほうが強く感じられた。雅彦の表情とかがポジティブに感じられたのは「死ぬまでにやりたいことリスト」に「瞳の結婚式に出席する!」の項目が増えたから。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部