夫婦で「年収700万円」です。子どもを考えているのですが、都内だと厳しいですか?「児童手当」などがあれば大丈夫でしょうか?
結婚し、都内で子育てをしたいと考えている人は多くいるでしょう。しかし、いざ子どもをもつことを考えると、夫婦2人で世帯年収700万円という場合、「都内では厳しいのではないか?」「児童手当などを活用すれば大丈夫……?」などと不安に思う人もいるのではないでしょうか。 本記事では、子育て世帯の平均年収をふまえたうえで、世帯年収700万円台の人が都内で子育てをしながら生活することについて解説していきます。 都内での子育て費用について悩んでいる人はぜひ参考にしてください。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
子育て世代の平均年収は?
厚生労働省が発表した2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況によると、児童のいる世帯の平均総所得は785万円となっています。さらに、小学生までの子を養育する両親と20歳未満の子を養育するひとり親世帯を対象に行った、令和4年度 東京都福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」の調査によると、対象世帯の年間収入は「600~800万円未満」の割合が最も多く、次いで「800~1000万円未満」、「1000~1200万円未満」と続きます(図表1)。 図表1
東京都 『東京の子供と家庭』の結果 令和4年度東京都福祉保健基礎調査 調査結果の概要より筆者作成 国民生活基礎調査を見ると、世帯年収700万円という数字は、子育て世帯の平均年収よりもやや下回るといえますが、東京都福祉保健基礎調査を見ると、世帯年収700万円は子を養育する世帯のうち最も多い属性に属するとわかります。
夫婦で年収700万円の人たちが使える子育て制度は?
年収700万円世帯が使える子育て制度について、以下の2つを取り上げます。 ・児童手当 ・幼児教育・保育の無償化 それぞれ詳しく説明します。 ■児童手当 児童手当は中学を卒業するまでの児童に対して支給される制度で、満額の場合「3歳未満は1万5000円」、「3歳以上~小学6年生までは1万円(第3子以降は1万5000円)」、「中学1~3年生までは1万円」が支給されます(2024年2月時点)。将来の子どもの教育資金確保のためにも、上手に活用していきましょう。 ■幼児教育・保育の無償化 3~5歳までの幼稚園・保育所・認定こども園などの利用料が無料になる制度です。ただし0~2歳までは適用外であること、通園の送迎費用や行事費用などについては保護者の負担になるため完全に無料になるわけではないことに注意が必要です。