センバツ2024 高知、阿南光に吉報(その2止) 出場校プロフィルとチーム紹介 /徳島
◆仲間と一丸 狙え頂点! ◇高知(高知) 「去年2勝 経験生かす」 昨秋の高知県大会では4試合で失点2、失策1の堅守が光る。守備からリズムを作る粘り強い試合運びが特徴だ。準決勝はライバルの明徳義塾を2―1で、決勝は高知商を2―0で降して11年ぶり19度目の優勝。4年連続の出場となった秋季四国大会は、県大会に続き準決勝で明徳義塾を3―2で破った。決勝では九回に4点を奪って阿南光(徳島)を5―1で降し、2年ぶり8度目の優勝を決めた。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち チームを引っ張るのはともに2年生右腕の辻井翔大(しょうだい)、平悠真(ゆうま)両投手。辻井投手は速球と変化球をコースに投げ分ける。平投手は140キロ台後半の直球が持ち味の力投派だ。2人の継投で県大会と四国大会を勝ち抜いた。 昨秋の公式戦8試合のチーム打率は3割3厘で、打線は勝負強い。下位打線で好機を作り、長打力のある1番の筒井海斗(かいと)(2年)、4番の谷口隼斗(はやと)(同)両選手らが得点につなげる。 23年のセンバツは、強豪の履正社(大阪)を降して進出した3回戦で涙をのんだ。浜口佳久(よしひさ)監督は「去年2勝した経験を生かし、今年は優勝を目指したい」、川村光輝(こうき)主将(2年)は「全国の強豪と大きな差はない」と力を込める。 ◇OBに阪神・森木ら 1899年、江陽学舎として創立。1948年に新制の城東高になり、56年に高知高に改称された。運動部の生徒が通う「スポーツ進学」、勉学と部活動を両立させる「文理」、国公立大学や私立難関大学などを目指す「特進」―の3コースで622人(2023年12月現在)が学ぶ。運営する学校法人高知学園は幼稚園、小中高校、短大、大学、専門学校などを設置。建学の精神は「信頼される人物の育成」で、社会に貢献する人材の育成を目指している。 野球部は26年創部。甲子園にはこれまで春20回、夏13回出場し、64年夏と75年春に優勝した。OBにプロ野球・阪神の森木大智投手や中日の木下拓哉捕手ら。高知市北端町100(088・840・1111)。 ◇阿南光(徳島) 強力打線「力試したい」 主戦の吉岡暖(はる)投手(2年)と捕手の井坂琉星(りゅうせい)主将(同)ら2年生6人は地元の硬式少年野球チーム「徳島阿南シティホープ」のチームメートで、吉岡投手と井坂主将は中学1年からバッテリーを組む。中学3年だった2021年11月には全国大会で優勝した。 吉岡投手は最速146キロの右の本格派。昨秋の公式戦全8試合で先発し、7試合を完投した。スライダーやフォーク、ツーシームなど変化球も多彩で、直球と変化球のコンビネーションが抜群。追い込まれてからも変化球でストライクが取れる。 昨秋の公式戦のチーム打率は3割5分8厘。上位から下位まで切れ目がなく、どこからでも得点できる強力打線だ。2番の西村幸盛(同)、3番の福田修盛(同)、9番の芝山拓人(同)各選手は打率4割超で、1番の福嶋稟之介選手(同)は3割を超える。福田選手と4番の住江慶次郎選手(同)はいずれもチームトップタイの9打点をマークした。県大会ではチームは全4試合で2桁安打を記録した。 井坂主将は「甲子園でも守備からリズムを作り、常に次の塁を狙う走塁と、つなぐ意識で得点していきたい。全国で力を試したい」と抱負を語る。 ◇阿南工、新野が統合 2018年4月に徳島県立阿南工と新野(あらたの)が統合して開校した県立校。農業、工業、商業の各分野に関する専門教育を行っているのが特徴で、産業創造科と工業科の二つの学科からなる。大学などと連携し、農産物の「6次産業化」や、ものづくりを重視したカリキュラムを組む。 校訓は「進取・創造・協働」。生徒数は483人(23年5月1日現在)で、卒業後は約7割が就職。ものづくりに携わる人材を輩出している。 硬式野球部は開校した18年に創部。甲子園には21年夏に学校統合後、初出場した。OBにプロ野球・中日の森山暁生投手ら。 同県阿南市宝田町今市中新開10の6(0884・22・1408)。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇高知(高知) 昨秋の対戦成績 8試合7勝1敗 <高知県大会> ▽2回戦(9月24日) ○14-0土佐塾 ▽準々決勝(10月7日) ○11―1中村 ▽準決勝(同14日) ○2―1明徳義塾 ▽決勝(同15日) ○2―0高知商 <四国大会> ▽準々決勝(10月29日) ○10-3今治西 ▽準決勝(11月4日) ○3―2明徳義塾 ▽決勝(同5日) ○5―1阿南光 <明治神宮大会> ▽準々決勝(11月16日) ●8―9豊川 ……………………………………………………………………………………………………… ◇阿南光(徳島) 昨秋の対戦成績 8試合6勝2敗 <徳島県大会> ▽2回戦(9月23日) ○9―2小松島西 ▽準々決勝(10月1日) ○15―4小松島 ▽準決勝(同14日) ●6―7鳴門 ▽3位決定戦(同15日) ○10―1生光学園 <四国大会> ▽1回戦(10月28日) ○6―2丸亀城西 ▽準々決勝(同29日) ○6―1松山商 ▽準決勝(11月4日) ○6―3鳴門 ▽決勝(同5日) ●1―5高知