債券下落か、日銀が国債購入縮小検討と報道-インフレ加速で米金利高
(ブルームバーグ): 26日の債券相場は下落が予想されている。日本銀行が金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討するとの報道を受け、先物は夜間取引で大きく下げた。米国でインフレ加速により金利が上昇したことも売りにつながる。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、日銀会合は国債購入縮小の方法検討という一部報道の通りになるとして下落を見込む。「円安進行に配慮して日銀がバランスシート縮小により踏み込む可能性は否定できず、その際の相場の調整は大きくなる」と言う。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.91~0.97%(25日は0.89%で終了)、先物中心限月6月物は143円16銭~143円88銭(同144円15銭)。
日銀、国債購入の規模縮小措置を検討へ-報道
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先物夜間取引で6月物は25日の日中取引終値比37銭安の143円78銭で終えた。
日銀会合
日銀は26日、決定会合の結果を公表する。金融政策は現状維持が見込まれている。為替相場が34年ぶりの円安水準にある影響を含めてインフレ圧力が意識される中、新たな経済・物価見通しと植田和男総裁の記者会見から追加利上げや国債買い入れなどの政策展開のヒントを探ることになる。
長期国債の買い入れ額については、3月会合の声明文に付けた足元の月額6兆円程度という脚注を削除するか注目される。東海東京証の佐野氏は「バランスシート縮小の議論を行ったとした上で、6兆円の脚注を削除し、5月からのオペ減額を示唆するのではないか」との見方を示した。
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Hidenori Yamanaka