勇壮に「はだか」奉納 体激しくぶつけ合う 市指定無形文化財の奇祭/兵庫・丹波市
兵庫県丹波市指定無形文化財の奇祭「はだか祭り」が、同市青垣町今出の熊野神社(金子峰代宮司)であった。上半身裸で腹に白いさらしを巻いた約30人の裸衆の男たちが舞堂や本堂で激しく体をぶつけあい、健康長寿を祈願した。 裸衆は子どもから70歳代後半までが参加。遠くは水戸市から駆け付けた人もあった。公民館前の川で身を清め、「オイサ」「ヨイサ」と声を出しながら舞堂へ。舞堂と本堂を7回半往復する間におしくらまんじゅうのように体をぶつけあったり、胴上げを繰り返したりし、気勢を上げた。 地元の高齢者や写真愛好家、餅まき目当ての見物客が多く訪れ、にぎわった。 地元の小学4年生は「暑苦しかった」、初参加の小学1年生は「緊張したけれど頑張った」と、大人と肌をぶつけ合った感想を話した。 地元出身で今年市内にUターンした男性(35)は、小学校卒業以来の参加。「よその秋祭りは10月、ここは11月で毎年楽しみにしていた」と子どもの頃の思い出を語り、「同年配の方が息子さんと参加されたり、地域外の方が参加されたりしている一方で、同級生が減っていることを実感する」と、担い手が変わりながら奉納を続けていることに感じ入っていた。