40歳からでも「婚活」すべきですか? 生涯独身の予定でしたが、最近老後が不安になってきました。「年収300万円」で貯金も全然ありませんが「お金を理由に結婚」は避けるべきでしょうか?
「男は家庭を持って一人前」、「女の幸せは結婚して子どもを産むこと」……もうそんな時代ではないのではないでしょうか。 男女ともに「結婚しない」という人生を選択する人も増えています。ただ、生涯独身を貫くということは、自分の老後も自分で責任を持つ必要があります。そしてこの「責任」とは、結局のところお金で解決できることがほとんどです。しかし、解決方法は明確ですが難しいですよね。 本記事では、年収が300万円で、老後資金がなかなか貯まらない場合を例に、将来の不安のために婚活したほうがよいのか考えてみましょう。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
50歳時の未婚割合
50歳までに1度も結婚していない人の割合は、2020年の結果で男性28.25%、女性17.81%となっています。1980年では男性2.6%、女性4.45%、2000年では男性12.57%、女性5.82%となっており、年々増え続けている状況です。 図表1
国立社会保障・人口問題研究所 -人口統計資料集(2023)改訂版-
65歳以上の生活費
総務省統計局の調査によると、65歳以上の単身世帯にかかる生活費はおよそ「15万円」となっています。 ただ、これに含まれている住居費は1万3530円というのは、住宅ローンの終わった持ち家の人と賃貸の人との平均値になるので、老後を賃貸住宅で過ごす予定であれば、プラス5万円から10万円程度見ておく必要があるでしょう。 本記事では、月々20万円の生活費が必要になると仮定して計算を進めてみます。
年収300万円の年金受給額
年収300万円(標準報酬月額25万円)で、厚生年金に40年間加入したとした場合の年金受給額は、国民年金と厚生年金を合わせて約143万円、1ヶ月当たりでは約12万円になります。生活費が20万円かかるとすると、毎月8万円の赤字となってしまいます。
必要な老後資金
70歳から老後生活に入り、90歳まで生きると仮定した場合、毎月8万円の赤字を補てんするためには1920万円の老後資金が必要になります。 40歳時点の貯金が0円とすると、70歳までに年間64万円、月5万円程の貯金を続ける必要があります。年収300万円の手取りは20万円程なので、生活費を工面しながら毎月5万円の貯金はかなり厳しいのではないでしょうか。