F1大逆転劇列伝:フェルスタッペンまさかの17番グリッドから大逆転勝利。しかし上には上がいる
17番グリッドなんてまだ甘い? 上には上がいる
■18番グリッド:1回 2000年ドイツGP:ルーベンス・バリチェロ フェラーリのバリチェロが初優勝を飾った2000年ドイツGPも、劇的なレースであった。トラブルにより雨の強い時間帯でしか予選を走れなかったバリチェロは、18番グリッドと優勝は絶望的な位置からのスタートとなったが、スタート直後の混乱を掻い潜ってポジションをあげ、その後は瞬く間に3番手まで浮上した。 そして残り終盤になってホッケンハイムには雨が降り出したが、局地的な雨だったこともありバリチェロはステイアウトを決断。スタジアムセクションはフルウエットだったが、バリチェロはドライタイヤで耐え切ってトップチェッカー。苦節8年での初勝利だったため、バリチェロは表彰台で大粒の涙を流した。 ■19番グリッド:1回 1954年インディ500:ビル・ブコビッチ こちらは形式上F1世界選手権の1戦となっていた時代のインディ500の大逆転劇。ブコビッチは1953年のインディ500も制しているため、記録上はF1で2勝を挙げているということになる。 ■22番グリッド:1回 1983年アメリカ西GP:ジョン・ワトソン F1史上最も後方グリッドからの優勝記録が、1983年にロングビーチで開催されたアメリカ西GPのワトソンだ。前年にデトロイトで17番手から優勝したばかりだったマクラーレンのワトソンは、ミシュランタイヤが機能せず予選22番手に。チームメイトのニキ・ラウダも同じく23番手に沈んだ。しかし決勝のタイヤ選択はハマり、ワトソンはラウダとのランデブーで次々ポジションを上げた。最終的にワトソンが優勝、ラウダが2位に入り、グリッド20番手台のドライバーによるワンツーフィニッシュという稀に見る珍記録が達成されたのだ。