東北ウエノ 全国W入賞 開発の輸送包装容器 24年問題解決にも一役
包装資材の設計・開発などを手掛ける東北ウエノ(本社一関市地主町、鈴木雅彦代表取締役)は、自社開発した「包装廃棄物ゼロと積み込み積み卸し作業の改善を目指した輸送包装容器」で、二つの全国大会上位入賞を果たした。製品に合わせて区切った緩衝材付きの容器を考案、作製し、梱包(こんぽう)ごみを削減する一方、荷役の作業時間削減も実現。「物流の2024年問題」解決にも一役買うことが高く評価された。 東北ウエノが開発した輸送包装容器 同容器の開発は、21年に石川県の企業から輸送包装改善の相談を受けたのがきっかけ。それまでは使い捨ての段ボール梱包を使用して輸送していたが、ごみの減量化を図りたいという依頼だった。東北ウエノは営業技術部の田原祐樹次長が窓口となって交渉を重ねたところ、梱包の箱数が多く、組み立てや荷役にも時間が掛かっていることが分かった。解決に向けて、設計開発部の佐々木幸子課長が新たな容器の開発に取りかかり、2年がかりで完成させた。 同容器は高い評価を受け、全日本物流改善事例大会(日本ロジスティクスシステム協会など主催)で優秀物流改善賞、日本パッケージコンテスト(日本包装技術協会主催)で包装技術賞ロジスティクス賞に輝き、全国ダブル入賞の快挙となった。