高橋礼、7回1失点で2勝目 私生活を改善し好調キープ 以前は午前3時までかかっていたことは
◆JERA セ・リーグ 巨人2―1広島(14日・東京ドーム) 「サンデー礼」が、またもや安定感抜群の姿を披露した。2―1の7回。2死から坂倉を左飛に封じると、高橋礼は仲間を迎え入れてからベンチへ戻り、阿部監督とグータッチを交わした。役割を全うし、2連勝。前回7日の自身から始まったチームの6連勝の大きな力にもなり、2週連続のお立ち台では笑顔がにじんだ。 「ストライク先行で投げることができましたし、好守に助けられて勇気づけられた投球だった。1勝目で満足することなく1週間を過ごせたのが良かった」 テンポ良く左右高低を巧みに突いた。直球と球速差が約40キロある90キロ台のカーブも交え、広島打線を翻弄(ほんろう)した。3回1死三塁では内野ゴロで先制点を献上し、今季15イニング目で初失点したが「落ち込んだりはしない。70点を目指しているんで、『1点は取られるっしょ』と。絶対取られる日は来る」と動じなかった。 そして4回以降は1人の走者も出さず。19年9月23日・オリックス戦(京セラD)以来の7回を投げ、2安打1失点。「(相手の)タイミングが合っていないのは感じる」。防御率0・47はリーグトップタイで、被打率9分8厘も同トップだ。 12勝を挙げて新人王を獲得した19年とリンクする部分もある。同じ開幕3戦目の日曜からスタートし「縁は感じます。でも、今の方が自分の体、試合を支配している感じはする」と語る。パと違ってセは打席にも立つが「(打席に向かうより)先にキャッチボールをしないと、後でする時間がないことになる」と時間の使い方も工夫を凝らす。そのバットでも、3回にプロ初安打だった同年6月以来の移籍後初安打を放ち、萩尾の逆転弾につなげた。 私生活から野球をとにかく深く考える性格。ただ、それも午後10時でやめて“おやすみモード”に入ることで好成績にもつなげている。昨年の春季キャンプでは、投球フォームのことを考え午前3時頃まで起きていたこともあったが、「睡眠不足は次の日のパフォーマンスに影響する」と改善し、メリハリをつけている。 次戦は21日・広島戦(マツダ)が見込まれ、同じ相手となるが、「やり返されないように、しっかりとこちらもレベルアップしていきたい」と表情を引き締めた。「サンデー礼」の投球が、基本的に試合がない月曜日をも、G党を明るくさせる。(田中 哲)
報知新聞社