懐かしい餅まきに笑顔集まる 長野県松本市のアスピア、新社屋で上棟式
建物の骨組みの完成を喜び、工事の安全を願う上棟式と餅まきに隣近所の人たちが集う―。かつて当たり前に行われていたお祝い事が、時代の変化で長野県松本市街地ではあまり見られなくなった。そんな中でも伝統を大切にしようと、昔ながらの神事と餅まきが27日に市内であり、多くの人でにぎわった。 同市宮渕1の建設不動産業・アスピア(百瀬方洋社長)が、建設中の新社屋で上棟式を開いた。神事の後に餅まきがあり、近隣住民や社員ら約150人が集まった。餅500個、紙に包んだ五円玉、菓子の詰め合わせを用意。参加者は笑顔で手を上げて縁起物を求め、飛んでくると次々に受け取った。 開智小学校2年生の和田唯さんは「お餅拾いが楽しみ。建物は大きくてすごい」と驚いた様子を見せた。百瀬社長は「協力業者や地域の方、社員の家族とお祝いしたくて催した。伝統を知ってもらうきっかけに」と話した。 新社屋は現社屋の隣に建設しており、地下1階、地上2階建て延べ約370平方メートル。地下は鉄筋コンクリート造、地上は木造となっている。県産カラマツ材を、柱・はりに使った。来年3月末に完成し、不動産部門が入る。地域住民に開かれた多目的施設と位置づける。
市民タイムス