打者専門の解析施設「HITTERS HOUSE TOKYO」が新橋に誕生 自分のスイングに合うバットが見つかる
【球界ここだけの話】東京都心に画期的な施設がオープンした。米大リーグでトップシェアを占めるバット製造メーカー、マルチとヴィクタスによるもので、6月24日に打者の動作解析などを主とした「HITTERS HOUSE TOKYO」が新橋に誕生した。 【写真】スイング分析のため、体に機器を取りつけて打撃を行う糸井嘉男氏 打球速度、打球角度、飛距離などメジャーでは主流となっている数値だけでなく、自分のスイングに応じたバットを選択、製造できる「ベースボールパフォーマンスラボ」が同施設内にあり、6月20日にはメディア向けのデモンストレーションも行われた。元阪神などでプレーした糸井嘉男氏(42)がケージ内でトスバッティングなどを行い、隣接するモニターにあらゆる数値が表示された。 特長はやはり自分に合ったバットを選択できる点だ。数値化されたスイングから長さ、重さ、芯の位置、芯の太さ、グリップの形など複数の要素が絡む1本のバットが導き出される。米国ではムーキー・ベッツ(ドジャース)ら多くのメジャーリーガーが「ベースボールパフォーマンスラボ」を頼りにバットを選んでいるという。このラボが設置されるのは日本初だ。 バットの形状が変わるだけで打球速度が最大で5マイル(約8キロ)増加すると説明を受け、糸井氏は目を丸くし、「なぜ現役の時に来てくれなかったんですか」と驚きの表情だった。「今、日本球界は打者が軒並み投手に負けているので、全員ここにこないといけない」と冗談を飛ばしながら、施設のすばらしさを表現した。 さらに打球速度をはじめとして自身の打撃を数値化できる施設についても「大谷君も打球速度や、そういった数値をものすごく気にしていると聞いたので、それだけ打者にとって大事な数字だと思います」と熱弁。マルチの共同創設者兼CEOであるカート・エインズワース氏は「この新施設をオープンすることで世界最高の野球選手やソフトボール選手にサービスを提供できるようになる」と施設開設の意義を表明した。(横山尚杜)