石破首相、公明・斉藤新代表と党首会談 政倫審対応「早急に検討」
自民党の石破茂首相(党総裁)は9日夕、同日の臨時公明党大会で新代表に選出された斉藤鉄夫代表と首相官邸で会談し、連立政権の維持に向けた政策合意を交わした。会談後、首相は記者団に「引き続き一致結束して政策の推進にあたる」と述べた。 【写真】政策合意書を交わす石破茂首相(右)と公明党の斉藤鉄夫代表=2024年11月9日午後4時40分、首相官邸、菊池康全撮影 会談では斉藤氏が、自民派閥の裏金問題の「けじめ」について言及したという。会談後、斉藤氏は「当事者である自民党で考えていただきたいが、例えば政倫審(政治倫理審査会)にも出ていない、何の説明もしていないということでは、けじめを取ったことにはならないと思う」と指摘。「国民が納得するけじめの取り方」を求めた。 これに対し、石破首相は「斉藤代表の提案は非常に重要で、党内で早急に検討したい」と記者団に語った。 党首会談では、11日の首相指名選挙で公明議員が石破首相に投票することも確認。斉藤氏は、組閣に関して公明が引き続き国土交通相ポストを要求したことも明かした。 公明は、党首会談に先立ち開かれた臨時党大会で、斉藤氏を代表に選出。斉藤氏は、就任会見で「国民から信頼される党になり、(来夏の)都議選、参院選に勝利していきたい」と意欲を示した。 代表代行に竹谷とし子副代表を抜擢(ばってき)した。代表代行を置くのは、浜四津敏子氏以来14年ぶりとなる。55歳の竹谷氏の起用は、女性活躍とともに世代交代を進める狙いがある。 一方、首相は自公党首会談に続き、10日に日本維新の会の馬場伸幸代表と会談し、11日には立憲民主党の野田佳彦代表、国民民主党の玉木雄一郎代表とそれぞれ会談する予定だ。先の衆院選で与党が過半数割れになったことを踏まえ、国会運営の協力を野党側に呼びかけるとみられる。(谷瞳児、森岡航平、川辺真改)
朝日新聞社