最高価格は1キロ5万5500円 三重・大台町で新茶の初市
新茶シーズンの到来を告げる「伊勢茶の初取引」が三重県多気郡大台町栃原のJA全農みえ南勢茶センター(山口喜己所長)で24日午前11時から行われた。5農家から116キロが出品され、茶商7社が相対取引した。1キロ当たりの平均価格は、昨年より247円低い9079円で、最高価格は昨年比1万9620円高い5万5500円だった。 4月下旬から5月下旬までの新茶(一番茶)の取引を前に、毎年開いている。今年は昨年より4日遅い取引となった。茶は、3月に気温が下がったものの、4月に入って適度な気温上昇や降雨で生育は順調に進んでいるという。 この日は大台町の町茶業組合(神瀬)、大西製茶(上楠)や度会郡大紀町の5農家が煎茶計15点(対前年比2点減)、116キロ(同44キロ減)を出品。茶重商店(松阪市)、川原製茶(多気郡多気町)など、県内の茶商7社(同3社減)が「仲立人(なかだちにん)」の同センター職員と相対し、茶葉の見た目や香り、熱湯煎出による茶葉の変色などで取引価格を決めていった。商談が決まると、互いに威勢よく手を3回たたく「手締め」をするのが習わしになっている。 山口所長(56)は「新茶は目ぞろいもよく、味も甘みがあって鮮やかな緑の色合いがいい。70~80度のお湯で入れると、甘みも香りも存分に楽しめます」と話した。