「独身が日中の帯番組を何年も担当できると思うな」上司の言葉にショックを受けて...真剣に考えたその先のこと【住吉美紀】
その後は、平日昼の、生放送の帯番組『スタジオパークからこんにちは』を担当することになった。観覧のお客様が毎日入る、50分間の公開インタビュー。しかも、日本を代表するような俳優や作家、文化人や時の人を日替わりでお迎えするので、毎日準備に追われた。 起きている間は常にゲスト資料と向き合った。家では帰宅した瞬間にテレビでDVDを再生し、食事中も家事中も作品をチェック。移動中の道や電車では常にゲストの本を手に開き、二宮金次郎状態だった。疲労で首筋を違え、激痛でベッドから起き上がれなくなった日もあった。それでも、好きなインタビューの仕事だからと、すべてを捧げる気持ちで取り組んだ。 番組が始まって2ヵ月ほど経った頃、がんばりを評価してもらえるかと思って臨んだ面接で、その時の上司に言われた。「スタジオパークのような、日中帯の番組を、住吉のような独身が何年も担当できると思わない方がいい。子育て中の人に充てやすい枠だから。この先どうしたいか、すぐに考えておいた方がいいぞ」
住吉 美紀