80代夫婦と会食中、隙を見て薬物を混入か 2600万円強奪事件
広島市の80代の夫婦に薬物を服用させて夫婦宅に放火し、現金約2600万円を奪ったとして男が逮捕された事件で、事件当日、男は事前に約束した上で夫婦宅で食事を共にしており、隙をみて夫婦の食事に睡眠作用のある薬物を混入させたとみられることが、捜査関係者への取材でわかった。夫婦の体内から薬物が検出されたという。 【写真】被害にあった夫婦の自宅(写真左)。奥から火が噴き出しているのが見える=2024年7月28日夜、広島市西区、近隣住民提供 男は神奈川県葉山町長柄の無職、梶原優星容疑者(29)。梶原容疑者は広島市西区の夫婦宅で7月28日、夫婦に睡眠作用のある薬物を服用させて意識をもうろうとさせたうえで、火を放ち、現金約2600万円とボストンバッグ1個を奪った強盗殺人未遂と現住建造物等放火の疑いで10月30日、広島県警に逮捕されていた。県警によると、「いまは話したくありません」と供述しているという。 当時、梶原容疑者は広島市内で営業職として働いており、夫婦は顧客だった。捜査関係者によると、仕事を通じて夫婦に多額の資産があることを認識したとみられる。梶原容疑者が神奈川県に住居を移す前の8月上旬、広島市内に当時あった自宅を家宅捜索。隠していた被害品の現金の一部を押収したという。当時、梶原容疑者は営業職の仕事を続けていたという。(根本快)
朝日新聞社