【チャンピオンズC/トレセン情報】セラフィックコールが昨年10着の雪辱へ 寺島調教師が思い描くVロード
[GⅠチャンピオンズカップ=2024年12月1日(日曜)3歳上、中京競馬場・ダート1800メートル] いざGⅠタイトル奪取へ――。セラフィックコール(牡4・寺島)は27日に最終追い切りを敢行。レースでも手綱を取るC・デムーロを背に栗東ウッドで6ハロン84・1―11・3秒(馬なり)をマークした。僚馬クールミラボー(古馬オープン)を追走して堂々3馬身先着と5か月ぶりの実戦に向けて迫力のある走りを見せた。 寺島調教師は「予定ではあまりやりすぎないようにクールミラボーに併せに行ったらいいかなと思ったんですけど、リズム重視で行ったらスーッと抜けてしまいました。ジョッキー騎乗でしたし、動くには動きますね。時計的には予定通りくらいにいけています」と振り返った。 前走のJpnⅠ帝王賞(8着)後はしっかりと休養を挟み、馬は活気に満ちあふれている。担当の佐々木助手によると「1週前追い切り(21日=栗東ウッド6ハロン80・8―11・4秒)は思った以上に動いてくれました。今日も馬なりの予定だったんですが、最後は馬がもう勝手に動きすぎちゃうくらい。ひっかかるとかではなく、ただただ馬の調子が良くて動いちゃうという感じです」とキッパリ。状態面に関しては言うことがない。 これまでは気が入りすぎるところがあったものの、最近は成長して、馬自身が制御できるようになってきた。同助手は「気性が悪いというわけではなくて、力を発散しようとすると、制御するのに人間が大変な思いをするという感じです。純粋に力が強すぎる」と潜在能力の高さを評価する。陣営もポテンシャルをフルに発揮できるよう、試行錯誤を重ねている。今回からはブリンカーを着用。2週前の追い切りから使用していて「間違いなくいい方向に働いています」(同助手)と笑顔を見せる。 去年の当レースは、スタートで出遅れて最後方からの競馬を強いられ、10着に大敗。デビュー6戦目にして初黒星を喫した。リベンジに燃える寺島調教師は「道中流れに乗れるようなところで行って、中団くらいの位置でタメていくほうがいいですね。いい脚を持っているのは間違いないので」とVロードをイメージする。今年は強力な先行勢が揃っているだけに、ペースが流れれば流れるだけ、この馬の得意な展開に持ち込めそうだ。 3歳2月のデビューから秋には5連勝でGⅢみやこSを制したように、秘めている実力は今回のメンバーでも引けを取らない。佐々木助手は「馬体は太め感もなく、純粋に筋肉がついてきたという感じ。競馬に注文がつく馬なので、とにかくそこだけです」と力を込めた。
佐藤 美生