プロ野球日本シリーズ第5戦は30日、福岡県福岡市の「ヤフオクドーム」で行われ、福岡ソフトバンクホークスが1-0で阪神タイガースに勝利し、3年ぶり6度目の日本一を達成した。ソフトバンクホークスの前進、南海ホークスファンが集まる大阪市中央区の飲食店では、往年の南海ファンらが多数集まり、勝利の美酒に酔いしれた。

歓喜のおたけびがあっちゃこっちゃで

[写真]歓喜の渦に包まれ、ファンによる鏡割りも行われた=30日午後10時20分ごろ、大阪市中央区で

　この店は大阪市中央区道頓堀にある「SPORTS BAR 難波のあぶさん」。同店のオーナは南海ホークス応援団をへて、現在は福岡ソフトバンクホークス関西応援会会長を務める武知義一さん（62）で、連日ホークスを愛する関西のファンが集結。きょうも店があふれるほどのファンがつめかけた。 　店内では、トランペットや笛の音にあわせ、ホークスナインを応援。南海ホークスのユニフォーム姿の男性も「がんばれがんばれ」と応援し続けた。1点を入れ最終回を迎えたものの、ピンチの連続に店内からは悲鳴も。だが、勝利をおさめた瞬間、店内からは大歓声が響きわたり、歓喜のおたけびがあちこちで響いた。

思い出の木づちで鏡割り

[写真]故・杉浦忠元監督の木づちで鏡割りが行われた。とても貴重なものだ=30日午後10時20分ごろ、大阪市中央区で

　ホークスを応援し続け、店内でトランペットを演奏していた大阪府の会社員、嶋広郁さん（34）は「ほんまにうれしい。そしてみんなでこうやって応援して、こんなに喜べるなんて、日本一最高です」などと興奮気味に話していた。 　また、同店の武知義一さん（62）は「日本一やで。ほんま心臓に悪いわ。けど勝ってよかったー」と話し、店で大切に保管されている元監督・選手の故・杉浦忠さんのサイン入り木づちで鏡割りも行われるなど、盛り上がりを見せていた。