「多頭飼育崩壊」から保護した子犬の先天性心疾患を治したい 一時預かりボランティア、治療費かさみ「さすがに困った」 クラウドファンディングで支援募る
松本市蟻ケ崎の池田良子さんが、重い先天性心疾患のある子犬2匹の治療費をクラウドファンディング(CF)で募ったところ、1カ月足らずで目標額の130万円を超える支援が集まった。池田さんは、数が増えて世話ができなくなる「多頭飼育崩壊」の飼い主から保健所に保護された犬などをボランティアで一時的に預かり、里親につなぐ活動をしており「保護犬に関心を持ってもらうきっかけにもなってほしい」と話す。
池田さんは昨秋、松本市保健所から小型犬計12匹を預かった。このうち1匹が昨年11月に子犬4匹を出産。そのうちメスの2匹が、本来なら生後閉じるはずの「動脈管」と呼ばれる血管が閉じず、肺や心臓に負担がかかる「動脈管開存症」と分かり、今年1月に手術ができる千葉県の動物病院で2匹に手術を受けさせた。
手術費は1匹あたり32万円余。これまで保護犬の治療は自分でまかなってきたが、今後も通院や検査、投薬に多額の費用が必要で、「今回はさすがに高額で困った」。活動を続けるために、CFサイト「READYFOR(レディーフォー)」で支援を呼びかけることにした。
「予想以上にたくさんの人が心を寄せてくれた」と池田さん。2匹もいずれ譲渡できるよう治療を続けているが、130万円では全ての治療費をまかなえないため、31日まで支援を受け付ける。募金が治療費を上回った場合は他の保護犬の世話のために使う。問い合わせはメール(matsumoto.dogrescue@gmail.com)で。