大分舞鶴、総合評価高く 丹生は地域と連携に強み 選抜高校野球
21世紀枠特別選考委員による順位付けの評価表などを参考に、まず西日本(近畿、中国、四国、九州)から行い、総合的に評価が高かった大分舞鶴を選出。東日本(北海道、東北、関東・東京、東海、北信越)からは評価の高かった3校の中から丹生(福井)を選んだ。地区を問わない残り1校は、それまでの評価が高かった4校を中心に比較検討し、只見(福島)を3校目に決定した。 【あのドラ1も】昨年センバツからプロの扉開いた選手たち 大分舞鶴は、大分県内屈指の進学校で平日の練習が2時間と限られる中、3班に分かれて分単位でメニューをこなすなど工夫を凝らしている。選手が主体的に取り組むことで、人事異動に伴う指導者の交代でも指導の継続性を維持し、昨年まで2年連続で夏の県大会で準優勝。昨秋も九州大会に出場するなど好成績を残していることが評価された。 丹生は地元の越前町の地域との結びつきが評価された。2019年に玉村昇悟(現プロ野球・広島)を擁して夏の福井大会準優勝した際にはパブリックビューイングを設置。地元の道の駅や飲食店には野球部の試合や練習の写真などが飾られるほど地域に愛されている。昨秋の北信越王者の敦賀気比に善戦しており、福井県勢で初の21世紀枠選出となった。 大分舞鶴と丹生が甲子園まであと一歩という戦力的な部分も考慮された一方で、最後の1枠の只見は選手13人で困難克服に取り組む姿が「希望」になると判断した。全校生徒86人の小規模校。過疎化で生徒数が減少し、只見町外から生徒を受け入れる「山村教育留学制度」を利用した選手と地元選手が一体となり、昨秋は福島県大会で初の8強。過疎地域の活力になっている。 奥野史子委員は「どんな困難な環境下でもひたむきに努力する球児の姿が、多くの人々の明日への希望と活力になれば」と期待を込める。新型コロナウイルスの影響がある中で、さまざまな困難を乗り越えた3校。全国の加盟校の模範や象徴となる、21世紀枠にふさわしい選考となった。【安田光高】 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では、大会期間中、全31試合を中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu)でも展開します。出場決定号外はデジタル紙面でご覧いただけます。